休日〜「妹」
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
『お兄ちゃん一緒にコンビニいこ!アイス買ってくれるんだよね』
「しょうがねえな。亜美がこれからもいい子でいるならいくらでも買ってやるよ。2番っと」
『本当?わーい!じゃあ亜美1人で二個食べちゃおっと』
「こらこら。さっきいい子にするって言ったよな?そんな悪い子には買ってやらないぞ?1番っと」
『ヘヘーん。実はもうアイス持ってるんだ!さっきこっそりお兄ちゃんに内緒で買ってきたんだ!サプライズだよ!お兄ちゃんこそそんなこと言うなら食べさせてあげないぞ』
「えっ!いつの間に!?お兄ちゃん驚いたよ。いじわるしないで頂戴よ。1番っと」
『しょうがないなー。じゃあ何が食べたい?お兄ちゃんの口から亜美にお願いして』
そりゃもちろん決まっている。この選択技ならあれしかない!
「お兄ちゃんアイス食べたぁぁぁあい!ブヘッ!いたっ‥冷たっ!」
「早く起きろこの馬鹿兄が!!あさまでなにやってんだきめーんだよ」
俺はテレビ画面から目を離し、頬に当てられた冷たい物体の正体を確かめた。
ん?これは氷?俺が懇願したら本当にアイスが出てきた!
「二次元が時空を超えてリアルで起こった!!亜美たんと現実で会える日はそう遠くはなっ!ひでぶっ!」
俺の頬に再び痛みが走る。
痛みを与えた元凶は、俺の部屋の扉の前に仁王立ちして立っていた。
「なにが亜美たんじゃ!いい加減二次元から目を覚ませブス!朝ごはんリビングに置いてあるから勝手に食べて」
用件だけを俺に伝え、俺の部屋から汚らわしいものを触った時の様に足に消臭剤を吹き付けた。そして彼女は一回のリビングに向かっていった。
俺は「妹ガチ萌えメロディーランド」のゲームをセーブし、テレビを消し、枕元の時計を確認した。
深夜7時‥‥。ってことは朝7時か。
また完徹してしまったぁぁぁあ!!遅刻だ遅刻だ遅刻だ遅刻だ!遅刻‥いや待てよ?今日土曜日じゃねえか。なんだ学校休みか安心した‥‥‥。
安心できるか!!じゃあなんで俺の至福の時間邪魔されなきゃいけなかったんだ!?しかも実の兄に向かって氷投げたり、顔面にキック入れたりしてきやがって!!意味がわからん!!説得しに行ってやる!!
俺はタタタタっと階段を降りた。
リビングでは制服姿の妹ーーー亜美がゆったりと朝食をしていた。
「おい亜美!俺今日休みだぞ!?なんで起こしたんだ!!ふざけんな」
「お母さんが朝ごはん間違って馬鹿兄の分も作っちゃったから起こして来いって言われたの!気安く話しかけないで口臭いんだから」
相変わらず俺のことゴミ程度にしか思ってねえな。
俺は都立の高校に通っていて土曜日は休日だが、亜美は私立の中学に通学しており、土曜日も学校があるみたいだ。お疲れ様です。
それにしても母さんの姿
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ