電車〜「壁ドン」
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きた!この駅はたしか降車人数が多いはず!これを機に一気に彼女から離れよう。さすがに肉体的にも精神的にも耐えられん。
「次は〜‥‥バシンッ」
「ちゃうやろ次はこの△△駅だ!何しとんねんタコが!」
「あ、すいません先輩。自分目が悪いもんでついうっかり」
「うっかりで済む問題ちゃうやろ!おい電源つけっぱやないか。お前こういうとこっ‥‥ブチッ」
「‥‥‥えー、次は〜◯◯駅。次は〜◯◯駅」
おいなんだったんだ今の!車掌まず謝れや!何新人導入してんだ先輩!コネだろ、これコネだろ。
だが、そんなことにかまってる暇はない。◯◯駅だと!?乗車率が一番高い駅じゃないか!
このままじゃまずい。これ以上乗車されるとこの子に触れてしまって公然猥褻罪でつかつかまってしまう。
まずいなまずいなまずいな。運悪く逆の扉が開いてしまう。
ピローン
ダダダダダダダダダタッ!
うっむさ苦しい大人たちがたくさん乗車してきた!負荷が‥‥だんだんと‥‥片手じゃ支えきれん!彼女は彼女は大丈夫か!?
タラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラタラ
うわっものすごい速さで打ってるよ流石JK!でもここが限界だな。
タラタッ
指攣ったか‥‥。そりゃそうだ。加藤鷹ばりのフィンガーテクニックを一般人が真似できるはずがない。必ずガタがくる。
しかし、彼女は諦めなかった。攣ってしまった指を痛みなんか気にせずに画面を再びタッチし始めた。
何がそこまで彼女を駆り立てるんだ!俺なんかもう‥‥右腕が‥‥。
いや、ダメだ!ここで俺が諦めてどうする!諦めて何になる!こんなにもすぐ近くで自分の体のことなど気にせずに努力している女の子がいるのに、俺は諦めてどうする!
やるか‥‥。できればやりたくなかったがそうは言ってられないようだな‥‥‥‥。
俺は両の手を彼女の顔を挟んでスレスレで扉に押し付けた。
秘技!「両手壁ドン」
全神経よオラの両腕に力をくれ!
オラオラオラオラぁーーーーーー
ようやく、天国に一番近いようで一歩間違えれば地獄のような環境から抜け出した。
満員電車を降車した途端、さながらマルコ少年が母に会うために三千里も旅をし感動の再開をした時のように、彼女とその友達は抱き合った。
俺はそのレズを感じさせる光景を興味ないように視界から外し、彼女らの横を通り抜けた。
「ゆみ大丈夫だった?キモい男子に壁ドンされてたけど。痴漢だったらすぐ言うのよ?」
「ううん。相手は触ってこなかったさら大丈夫だったけど、キモくてキモくて指攣っちゃったよ」
「どうゆうこと!?そこは鳥肌でしょ」
「まじキモすぎたわ。うちのことずっと見てくんの」
「何
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