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リリなのinボクらの太陽サーガ
故郷
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する者がいた。

「そうでしょうな、リインフォースさん」

「ふぇ!? あ、村長さんでしたか。驚いてすみません……しかしどうしてこちらに?」

「あの子のコンサートの特等席なんですよ、ここは。家で聞くのも悪くありませんが、ここならアクーナの光景を見ながらゆっくり聞けますからな」

「ああ、そうだったんですか……」

「街の大人達もこの“鎮魂歌”を聞いては故人を慈しみ、明日も何とか生きていく力をもらっています。シャロンの歌が無ければ、11年前、我々は生きる力が湧かずに全員自害していた事でしょう。それほどまでアクーナの民にとって彼女の歌は価値があるもので、彼女の命は我々の“生きる意思”そのものなんです」

「生きる意思……」

「一月ほど前、エレンさんという名の方から直接、闇の書の事情を懇切丁寧に教えてもらいました。呪縛に囚われている間、あなたも多くの苦しみを味わってきた事でしょう。しかしその呪いから解き放たれた事で、今度は過去の罪で苦しんでいる。暴走で殺めてしまった命にどう償えばいいのかわからずにいる。……違いますか?」

「あ、合っています。どうして……そこまでわかるんですか?」

「わかると言いますか……正直に申しますと、ほとんどエレンさんからの受け売りなんです。彼女曰く“あなたは私に似ている”からだそうで……」

似ている……か。言われてみれば確かにその通りだな。エレンの過去は兄様の話に出て来たから、よく知っている。エレンは魔女の力の暴走によって、故郷を破壊してしまった。私は闇の書の防衛プログラムの暴走によって、多くの犠牲を招いてしまった。どちらも自らの意思では無いにも関わらず、大きな悲劇を引き起こした。だからこそエレンは私の考えている事がわかるのだろう……彼女もかつて同じ気持ちを抱いていたのだから。

「もうおわかりでしょうが、この街には未来を担う若者が彼女以外にいません。遠からず滅びの時を迎えます」

「はい……その事はシャロンからも聞かされました。その原因を招いてしまった私としては、あなた方に対して申し訳ない気持ちでいっぱいです」

「そうですか……でしたらアクーナの民を代表して、私からお願いしたい事がございます。我々がいなくなった後も孤独に取り残されない様に、シャロンに新たな居場所を用意してあげて欲しいのです。彼女は復讐も戦いも望まず、故人を常に想い続ける優しい子ですけど、それが逆にあの子をこの地に縛り付けてしまっているのではないかとも思います。我々の事は構いません、ですがシャロンを過去の束縛から解放してあげて下さい……もう自由に生きても良いのだと教えてやって下さい」

「そんな……そんな悲しい事を仰らないで下さい、村長さん。あなた方がいなくなってしまったら、シャロンだけでなくせっかく帰って
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