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皮肉な結末
4部分:第四章
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質を知っていてもあえて言っているのならそいつは正真正銘の葛だとも思った。自分達が権力を握って好き放題、共産党員みたいにしたい奴等だからだ。
 そんなことを呟いてだった。俺は連中を鼻で笑った。そのうち事実がわかると思ってだ。
 それは随分長く続いた。連中はソ連に招待されて共産党の連中に貴族ですら食ったことのない御馳走を食わされまくって接待されまくってそれでソ連は最高の国だ天国だと言いまくったのも聞いた。それを聞いて。
 俺はまた呟いた。
「連中を騙すのは本当に楽なんだな」
 何か奴等はソ連が何をしても強引に言い繕っていたらしい。その頃には俺は共産党の上の方からも聞こえてくる噂を耳にするまでになっていた。
 その噂はこんなものだった。
「日本のインテリは簡単に篭絡できるな」
「全くだ。奴等は金と権力に弱い」
「ちょっとそういうものを見せればすぐに我々になびいてくれる」
「我々が何をしても擁護してくれる」
「奴等は卑しくて愚かだ」
 こう言っていた。
「あの連中を使って日本を乗っ取るか若しくは」
「混乱させて動きを止めるか」
「そうしていけばいいな」
 こうした話を聞いた。それでだ。
 俺はふとこう思った。
「日本人に教えるか」
 実際にノンポリっぽい外交官と会った時にふと漏らしてやった。その外交官は深刻な顔で頷いていた。けれどだ。
 学者共は変わらずにソ連を絶賛していた。それを見てだ。
 俺はだ。今度はこう思った。
「わからない奴はとことんまでわからないな」
 それか、だった。若しくは。
「わからないふりをしてるのかもな」
 内心下種な望みを持っていてだ。そうなのだろうとも思った。その頃ソ連は。
 今度はアフガンに攻め込んだ。最初は勝つと思った。実際にだ。

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