三話:誓い
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なるから必死に堪えている。
俺がもっと強かったら……黒歌も安心して泣けるのに…っ!
何の力もない自分が悔しくて服の裾を千切れんばかりに握ってしまう。
でも……それでも俺は二人を守るって誓ったんだ。
「黒歌……俺は強くなる。もう、白音が泣くことがないように強くなる…っ」
「トーヤはそこまでしなくていい……。トーヤには……関係ない」
まるで、俺を遠ざけるかのように黒歌が言ってきて思わずムッとしてしまう。
どうして関係ないなんて言うのかが分からない。俺達は友達なんだから関係ないなんてことはないと言い返す。
黒歌は俺の言葉に顔を俯けてこれ以上迷惑を掛けたくないと呟く。
黒歌のことだ。どうせ、俺の左目のことをまだ気にしてるんだろう。いい加減に開き直らないと流石の俺も怒るぞ。
「俺は迷惑だと思ったことはない」
「でも! トーヤの目は私のせいで―――」
「それこそ、関係ない! 俺がお前達と一緒に居たいから一緒に居るんだ! 片目を失った程度じゃその気持ちは変わらない!」
珍しく大声を出してハッキリと告げる。その声に黒歌だけでなく白音も泣くのを止めて目を見開く。
二人の様子に少し恥ずかしくなるがここで止める方が後で恥ずかしくなりそうなので一気に言ってしまう。
「俺は何に代えてでもお前達を守ってみせる。そう誓った!」
それだけ言い終えたら後は腕を組んで黙り込む。黒歌はしばらくの間ポカンとしていたがなぜか笑い始める。
突然、笑われたことに理解が追いつかずに今度はこっちの方がポカンとしてしまう。何かが可笑しくて仕方がないといった笑い声だが馬鹿にするような感じではない。
どちらかというと以前みたいにからかうようにひとしきり笑った後、黒歌は久しぶりに俺の目を真っ直ぐに見つめてきた。
思わずその目にドキリとしてしまうのは何故だろうか?
「……私より弱いくせに生意気にゃ」
「強くなるさ。お前よりもな」
「前にボコボコにされたのを忘れた?」
「以前は以前だ。関係ない。今度は俺が勝つ」
「減らず口を」
「お前もな」
しばらくそのままの状態で見つめ合っていたが、すぐにおかしくなって二人で笑い合う。白音は、最初は不思議そうに俺達を見つめていたが、やがて俺達につられて泣き腫らして真っ赤になった目のまま笑い始める。
もう、十分すぎるほど泣いたんだ。後は笑ったって罰は当たらないはずだ。
それにその方が琴音さんも安心してくれるはずだから。
俺達はそのまま何が可笑しいまでもなく三人で気が済むまで笑い合っていたのだった。
結局その後、泣きつかれたのか、笑い続けたのかは分からないが白音が疲れて眠るまで俺は二人の家に居た。
白音が眠ったので俺も今日の所は家に帰
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