暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico23其は天に座す竜を守護せし鉄壁の暴風〜Chevaliel〜
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ここは時空管理局に未だ認知されていない無人世界。人の手が何一つとして入っていない為に大地には自然が溢れ、動植物は自然の摂理にのみに従って存在し、空もまた手つかずの澄みきった青空が広がっている。その青一色の中に巨大な黒い影が在り、ゆっくりと空の中を進んでいた。

影の正体はロストロギア専門蒐集組織・リンドヴルムが本拠地としている建造物だ。名を天空城レンアオム。別名を竜の棲み処。その名の通り天空に浮かぶ城だ。いや、城というよりは島だ。100万平方メートルという広大なエリアに、様々な建築方式の城や塔が幾つも建っている。島の縁全周には砲台が12基と設けられ、島の下層にはリンドヴルム保有の次元航行艦がためのドッグがある。

時は第2小隊ドラゴンアイズが海鳴市に侵入する十数時間前。

「――くそっ! なんであの時に言わなかった、アイリ!」

「だって聞かれてなかったもんね〜」

レンアオムに数ある城の中でも中央に建つ本城の1階廊下。そこには1人の男と1人の少女が居た。男の名前はシュヴァリエル。リンドヴルムに所属する最強戦力で、“堕天使エグリゴリ”の1機。何故、リンドヴルムに所属しているのかは不明。
少女の名はアイリ。古代ベルカ時代にてルシリオン(オーディン)を主としていた融合騎の1人。リンドヴルム保有のロストロギアの中でも特別扱いをされており、そのおかげで待遇は悪くなく、かなり好き勝手をしていても許される立場に居る。が、隙があれば逃亡する意思はある。だが、シュヴァリエルにバレては失敗を繰り返す。その回数、すでに4桁。

「まさかあの時の子供2人が・・・! それを知っていれば俺はみすみす逃すことは無かった!」

「あの時にシュヴァリエルがアイリの羽を引っ張らなかったらまた違ってたのにね。ザマァですね〜♪」

ツンツンと逆立った髪をガシガシ掻き毟るシュヴァリエルへとアイリが皮肉を言うと、「クソガキ・・・!」彼のこめかみがヒクついた。今のアイリは本来の30cm程の身長で、「リンドヴルムが困れば困るほど、アイリは嬉しんだよね〜♪」と、シュヴァリエルの目の前をひらひらと舞う。

「ハエみたく目の前を飛ぶな、鬱陶しい。・・・フン。確かにあの子供2人を逃したのは大きな痛手だったが、すぐにでも見つけて回収するさ。俺たちがこうして元の時代、元の次元世界に戻って来られたのが良い証拠だ」

アールヴヘイムでの一件から数日の今日。転移門ケリオンローフェティタの暴走でどこへとも転移されるか不明だったシュヴァリエル達だったが、転移の結果は1時間〜2時間先の未来で、ここ無人世界に近い別の無人世界だった。直前での座標設定が運良く働いたようだ。

「無事、ね。ドメスティキに乗ってた全員がミイラ化・白骨化していたのに、無事ってよく言えるね」

「倉庫に残
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