episode4 ーDancing Of Harpieー
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」
思わず心配になり、駆け寄り、その体を抱きかかえる。ただ気を失い寝ているだけで大事は無さそうだとホッと安堵する。
(たっく、私の負けね。)
もし、レンカがもう少しだけ耐えて、バーン効果が発動されていれば舞は負けていた。
それに限界までしのぎを削りあった相手に戦闘続行不可能で、実力以外で勝つなんて自身のプライドが許さない。
舞は彼女の腕の中で眠るレンカに視線を落とし、優しい笑みを向けると抱えたまま立ち上がる。
「MC、サレンダー。私の負けよ。」
「は?エェ、ちょっと!?」
まさかのサレンダーに会場にどよめきが走る。だがそれすらも気にも止めない舞はレンカを抱えたまま、ドームを後にする。
◆◇◆
「ぅ……うぅん?」
意識が覚醒し、ゆっくりと瞼を開けるとそこは既に孔雀 舞とデュエルをした『海馬ドーム』ではなく、周りをシミ一つ無い真っ白なカーテンで囲われた空間。今レンカがいる場所が医務室のベッドの上だと気づくのにそう時間はかからなかった。
(あ、……私、決着つく前に倒れちゃったんだっけ。あの後、どうなったんだろ。)
心配になっていると勢いよくカーテンが引かれ、顔を見せたのはついさっきまで闘っていた孔雀 舞。意外な人物の登場に驚きを隠せないレンカ。
「あら、起きたのね。大丈夫そうみたいだけど、とりあえず先生呼んでくるわ。」
それだけ言うとカーテンを戻し、行ってしまう。レンカは行ってしまった舞を見て少しだけ寂しさを感じる。
(あんな醜態晒して、ガッカリさせちゃった……よね。)
脳裏に神聖な舞台の上で、取り乱す自分の姿を思い出し、自己嫌悪に陥る。暫くすると再びカーテンが引かれ、誰か入ってくる。恐らく舞さんが呼んでくれた医師だろうと思ったが、実際は違くて
「レンカさんっ!!」
「ふ、ふぇぇ!?
「大丈夫、ですか!倒れたって聞いて私心臓止まるかと思いましたよ!!なんで、あんなに無茶したんですかぁ!!」
レンカの姿を確認するや否や抱きついてきたのは彼女のマネージャー 橘 楓。
本気で審心配してくれていたのか、瞼が少し腫れ、赤くなっていた。
「ホント、ホントォにっ!大丈夫、ですか!?なんなら今組まれてるスケジュール全部踏み倒して一週間くらいお休み入れますか!!てか、むしろ私がそうして欲しい!仕事がへ……レンカさんが心配なので!」
「(あっ、仕事が減るんですね……。)
楓さん、本当にもう、大丈夫ですか。」
マネージャーの本音を察するが、それを表に出さずやんわりと笑みを浮かべると今だ私を抱きしめてくれている彼女の頭をポンポンと撫でる。
「うぅ……。レンカさんがそう言ってくれるなら。けど、無茶だけはしないでくださいね?」
ようやくホールドから解
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