暁 〜小説投稿サイト〜
東方紅魔語り
異変終了ー日常ー
Part17 宴会の準備
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
で、小回りが効かないのだろう。
 上、下、横、斜めから違うタイミングで逃げ場を埋め尽くしていく弾幕をかわすのは、厳しいか。

 ふははははは、逃げろ逃げろ!
 俺に逆らうとこうなるのだ!思い知ったか!

 と調子に乗っていると、俺の体が後方に吹き飛ばされた。
 地面を転がり、結界にぶち当たって運動をやめる。

 あいたたたた……な、なんだ?
 見てみると、魔理沙はよけつつも弾幕を張り、俺に向かって攻撃を放ってきていた。
 何発かは俺の弾幕に相殺され届かないが、数発は俺の元まで突破してくる。
 結界があまり大きくないが故の障害、というやつか。
 というか、この膜はあの飛沫にしか反応しないのな。
 相手の攻撃も反射してくれてもいいのよ?

 そんなこんなで20秒経ち、俺の弾幕は力尽きたように空気に溶けて、消えた。
 タイムアウト。
 時間制限式だったか。

 魔理沙は無傷で、額の汗を拭いつつ旋回している。
 くっそ、おちょくられている気分だ。

「ふー、危ない危ない。厄介なもの作るなぁ、レミリアも」

 くっ……ふふっ……ま、まだだ、まだ終わらんぞ。

「透符『ミスディレクション』」

 今度はフラン様のだ。
 フラン様。そのお力を私めに授けて下さい!

 宣言すると、青い球が五つ、俺の周囲に現れた。
 しかし、それ以外には何もない。
 え?何これ?まさかこれだけ?
 この五つの球で戦えと。
 流石フラン様!エコですね!
 任せて下さい、この攻撃で魔理沙を仕留めてみせますとも。

 覚悟を決めて、いざ魔理沙に視線を送ってみると……。
 魔理沙は動き回っていた。
 まるで俺には見えない何かがそこにあるかのように、細かい動きで何かを避けているかのように。

「くそっ、これも中々……っと!」

 何か言ってる。
 何をやっているんだあいつは。
 とりあえず近くに飛んでいる青い球を投げ付けた。
 五つの球はほぼ同じ速度で飛んでいく。
 しかし、魔理沙はそれに気付いていないようだった。

 あと1mほどで当たる、という所まで球が接近した所でようやく攻撃に気付いたようだった。
 慌てて上空に逃げ出す魔理沙。
 しかし、ホーミングなのか五つの球は魔理沙を追いかけた。

 それから暫くの間、その流れは続いた。
 魔理沙は何もない所で必死に動き、球が近付いてくるとハッとして、また逃げて、また動き回り。
 そのループを繰り返している。
 もしかしてと思うが、もしや魔理沙の目には彼女にしか見えない弾幕が張られているのではないだろうか。
 つまり、幻覚の弾幕。

 魔理沙は実態の無い弾幕をかわし続けているのだ。
 その幻に気を取られている間に、本物の攻撃である球が
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ