マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0995話
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が現実的に見えてきたからこそ、と言うべきかな」
「相変わらずこの世界は……」
そこで言葉を区切ったのは、やはり目の前にいる月詠を除く3人もこの世界の住人だからだろう。いや、寧ろ五摂家の人間であるのを踏まえれば、一般人よりも余程国に対しての責任を持っている。
「今日は花見を楽しんで日頃の疲れを癒やしていってくれ。この世界ではなかなか食べられない料理も用意したからな」
そう呟き、料理が大量に置かれている方へと視線を向ける。
レモンを始めとする大人組を含め、夕呼も四葉の作った料理を味わい、酒を飲んで楽しんでいる場所だ。
「まぁ、あれだけの料理、よく用意出来ましたね」
煌武院が感嘆の声で呟くのを聞き、小さく肩を竦める。
確かにこのマブラヴ世界では俺がこの世界に来た当初と比べると、食料生産プラント技術が発展した影響や、あるいはギアス世界、SEED世界、ネギま世界、マクロス世界といった世界から食糧を輸入している関係もあって、少なくても餓死するような者の数は加速度的に減っている。
それでも、やはり非常食だったり、缶詰め、瓶詰め、レトルト食品といったものが主であり、こうして四葉のように腕を振るった料理を好きなだけ食べられるという機会は滅多にない。
特に中華料理に関しては、中国の領土そのものがBETAによって占領され、多くの環境が破壊されてしまっている以上は食べる事が出来なくなった素材も少なくない。
そういう意味では、この花見で出された各種料理はマブラヴ世界の住人にとって、それこそ征夷大将軍であっても食べる事が出来ない代物だったりする。
ちなみに、缶詰めやレトルトに関しては非常に高級な代物もある。……それこそ、その辺の店で外食するよりも余程に高く、手間の掛かった高級レトルトとかな。
この類は当然マブラヴ世界に輸出するにしても値段が高くなるので、国の上層部やら大企業のトップやらが好んで買っているとか。
これもマブラヴ世界の方でBETAとの戦いで押し戻す事が出来てきたおかげでとういのもあるんだろう。この世界の住人が生活を楽しめるようになってきたというのは、間違いなく将来的に希望を抱けるからだ。
……まぁ、中にはそういうのは関係ないとばかりに自分の欲望のままに動いている奴もいるんだけどな。
「この春にシャドウミラーに入った期待の新人が腕を振るった料理だ」
「へぇ、シャドウミラーにね。それは興味深い。ちなみにその料理人というのは彼女の事かい?」
崇継の視線の先にいるのは、マリューと料理に関しての話をしている四葉の姿だ。
この場で唯一コックが着る白衣を身につけているからこそ、見当がついたのだろう。
……コックが着る以外の白衣という意味では、夕呼も研究者用の白衣を着ているんだけどな。
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