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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第三三話 インダストリアル・エヴォリューション
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計画に際し忠亮が要求した衛士の条件はその三者であった。
この三者の条件はただ衛士として優秀ならばそれでいいというある意味では大雑把であったこれまでの開発計画に背いた人事。
当然、その求める真意を理解できず眉を顰める者も居た。そういった無能共を一々説得しているだけの猶予はない。
そこで手っ取り早く、警護小隊として集める事で即効性を求めた。実に理解のある上司でやりやすい。
「しかし、私よりももっと射撃技量の高い衛士は多いと思いますが……」
「君でなくては駄目だ。ただ技量が高くても達人とは言えない。
そして、近距離特化した衛士との密な連携が出来る射撃特化型衛士で達人の域に達しているのは斯衛を含めた日本衛士すべての中で君だけだ。」
「私だけにしか出来ないこと……分かりました。この仕儀、謹んでお受けいたします。」
お前でなくては駄目だ。其処まで言われれば悪い気はしない。
疑念が消える。
彼を活かすために積み上げてきたものが必要だと言われた。近接戦が最重視される斯衛の中であって白い目で見られてきた努力が認められたのだ。
それに反する意味はなかった。
「よろしく頼む。」
「はっ!」
忠亮の言葉に活きよいよく答える智恵、そのポニーテルが合わせて揺れていた。
そしてそんな二人を見る視線があった。
「〜〜〜〜っ……」
「篁中尉?」
「あ、すまない。真壁中尉なにか疑問があったのか?」
不意に呼びかけられ我に返る唯依。どこか靄の掛かったような感触が胸に宿る。
それは酷く不快で、鈍い痛みにも似た感触だった。
「いえ、とくには……どこかご様子がおかしかったようなので。」
「……すまない心配をかけた。何でもないんだ。」
「はぁ……ならいいのですが。」
今一つ納得しきれない様子の清十郎。
なんだか嫌だった、忠亮とほかの子女が話をしているのを見た瞬間そんな痴劣な感情が胸を占めた。
しかし、その感情をどうしたらいいのか。その術を唯依は知りはしなかった。
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