第76話 強敵だった奴もコツとか経験値とか積みまくってる内に気が付いたら雑魚キャラになってるのは日常茶飯事
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「てめぇ、昨夜はよくもやってくれたなぁ! お陰で大事な一張羅が台無しになっちまったよ」
「そりゃぁ悪かったねぇ。ま、首の皮一枚繋がってただけでも良かったじゃないかぁ」
「あぁ、その辺は感謝してやるよ。にしても、てめぇのそれも随分立派になったなぁ」
言いながら銀時は岡田の腕に寄生している紅桜を見入った。恐らく前回戦った時よりも格段に成長している。恐らく何人か、いや、何十人か斬ったのだろう。
「やれやれ、今日は来客の多い事。こいつの餌にも困らないねぇ」
「生憎だなぁ。俺はそいつの餌になる気なんざぁさらさらねぇんだよ」
「あっそう、ま、良いけどねぇ」
「良かねぇよ! 俺ぁそいつのせいで散々な目にあったんだ。悪いがそいつはぶっ壊させて貰うぞ。ついでにてめぇに借りた借りも返してやる。利子付けてな」
「嬉しいがちと待って貰えないかぃ? ちと野暮用が出来ちまってねぇ」
「野暮用?」
銀時が首を傾げる。そんな銀時に向かい岡田は今まで見えなかったもう片方の腕を振り上げる。振り上げた腕は既に人の腕ではなかった。腕であった場所からは無数の電気コードの様な物が束になって連なっている。そして、その連なったコードの先で何かを持っていた。
それを見た途端、銀時の表情が凍り付いた。
「な、なのは!」
「あぁ、あんたのガキか? ちょいと悪戯が過ぎるんでねぇ、今からお灸を据えてやる所さ」
にやける岡田。その岡田の意思に従って蠢いている電気コードの束に絡めとられているなのはの姿が見えた。
全身が傷だらけになっており酷く弱っているのが見える。何よりも、なのはのその姿が何時もと違う事に銀時は驚いていた。
(あの恰好。色は違うが前に時の庭園とかでなったのと同じ恰好。それじゃ、まさかあいつ……魔力が覚醒しちまったのか!?)
銀時の脳内で最悪のシナリオが描かれてしまった。なのはの中に眠っていたであろう魔力が目覚め出したのだ。そして、そんななのはをいとも容易く捕えてしまった人斬り似蔵。
一体何がどうなってしまったのか。それを知る為には時間を少し巻き戻す必要があるだろう。
つづく
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