二話:罪悪感
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。しかし、それと共に襲い掛かって来た岩石は別だった。
衝撃波により撃ちだされたそれは弾丸に匹敵する威力で柊也に襲い掛かったのだ。
しかも、運の悪い事にそれは眼球に当った。
黒歌はそんな事態にどうすればいいか分からずパニックに陥りそうになるがとにかく母親の元に行こうと判断して柊也の手を取り駆け出していった。
気がつくと柊也は黒歌達の家の布団で眠っていた。頭の上にはおしぼりが置かれており誰かがさっきまですぐ傍に居たのだと伝える。
外を見ると既に日は暮れており、ボーっとした頭で漠然と家に帰らないと怒られると思い、布団から抜け出ようとする。
だが、その瞬間にズキリと左目が痛み思わずうめき声を上げる。
その声に反応したのかある人物が彼の眠る部屋に入って来る。
「起きたか、柊也」
「父…さん?」
どうしてここに父がいるのかと混乱する柊也に恭弥は門限を破ったことに怒るでもなく、言いつけを破ったことをしかることもなく静かに口を開く。
「柊也……落ち着いて聞きなさい」
「……はい」
柊也は父がこの言葉を言うときは大抵自分になにか悪いことが起きた時だと理解していた。
最も覚えているのは母にはもう二度と会えないと告げられた時だ。本来ならそれがどういう意味かも理解できない年齢であったにも関わらず、父は何かを押し殺すような表情をしながらも今のように真剣な眼差しで伝えてくれた。
例えそれがどんなに残酷ことだったとしても父は自分には決して嘘をつかないと彼は無条件に信じていた。
「お前の左目は―――永遠に光を失った」
「わかった……」
だからこそ告げられた過酷な事実も冷静に受け入れることが出来た。
そっと左目に手を当ててみると包帯が巻かれていた。そこであの後、何が起きたのかを思い出す。
家に連れてこられた自分は琴音により治療を受けた。
しかし、必死の治療のかいなく、左目は永遠に光を失ってしまったのだ。
柊也はどこか他人事のように考えながら恭弥に気になっていたことを訪ねる。
「父さんはどうしてここに?」
「お前が帰ってこなかったので迎えに来たのだ。場所に関しては前から知っていた」
「……じゃあ、二人に幻術を見せたことも?」
「勿論だ」
告げられた言葉に思わず顔を伏せる。
結局の所、自分の父親は全てを知ったうえで自分を信頼して見逃していてくれたのである。
それにも関わらずに自分はこうして怪我をして心配をかけている。
柊也は子どもながらに申し訳なさで胸が一杯だった。恭弥はそんな息子の様子に叱ればいいのか、慰めればいいのか分からずにただじっと見つめることにした。
それが不器用な彼にとっての精一杯の選択だった。
気まずい空気が流れるがそれは一人
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