2部分:第二章
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くまでだ。
「あ奴の勘違いをな。そうしておるのじゃ」
「慶次殿もそう仰っていますよ」
慶次の女房もまつの知り合いだ。友と言っていい。
「あなたの過ちを拳を以てお諌めしていると」
「間違っておるのはあいつじゃ」
前田はまつの今の言葉にすぐにこう返した。
「わしではないわ」
「そう仰るのですね」
「左様、わしではない」
「ではまた何かあれば」
「拳で教えてやるわ」
右の拳を振りかざしてだ。前田が言うとだ。
そこで右腕、そこも殴られていたのでその痛みを感じてだ。前田は一旦収まった。
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