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極短編集
短編88「男の子たちの挽歌」
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は最強だった。
 激しい交戦状態になった。コウとテラで、残り2人をはさみ撃ち合いになる。

パスッパスパスパス!

 BB弾が水をまくように撃ちこまれ、敵の残り部隊も援護に加わってきた!敵残り5人だ!
ガスガンが、エアガンに優れている所は、その連射性だ!エアガンは一回ごとに、ポンプをコッキングする。しかしガスガンなら、引き金ひとつだ!

パスッパスパスパス!

 敵の、フルオートガスガン、M76インターセプターが火を吹いた。コウがやられた!テラが撤退する。僕はライフルで2人ヒット!!残り3人。
 ガスガンには、セミオートとフルオートがあった。一発づつ撃てるのがセミオート。引き金を引いてる間、撃てるのがフルオートだ。フルオートは、まさに機関銃だった。
 テラの撤退に合わせて、敵は歩を進める。その背後にウッチーが飛び出した!テラが敵と相打ちになる。その瞬間、ウッチーが一人をヒットした!残り1人。
 ウッチーの銀玉の射程は5m!とてもじゃないが、かなわない。ウッチーは、そのまま反対の植え込みに飛び込み、僕の方へ逃げてきた。植え込みをはさみ、敵のブッチャーが、ウッチーを追った。植え込みが切れた!その隙を見てブッチャーは、M76を構え、植え込みの先にめがけ連射する!

ズッパッパッパッ!

 間一髪で、ウッチーは、僕のいる木の幹の裏に飛びこんだ。僕は、ほぼ真下にいるブッチャーに向けて引き金を引く!

カチンッ!

 しまった!!なんてこった弾切れだ!ライフルに弾を装填する時間はない。僕は、ブッチャーの前に飛び下りた!すぐさま、ライフルの銃身で相手のM76を押さえた!僕は、白兵戦に持ち込んだ。

「ミズキ、何するんだよ!!」

 と、ブッチャーは叫ぶ。僕はそのまま、相手の腰に、自分の腰を入れて跳ねあげた!

「これが、こっち町の戦いだ!」

 ブッチャーを投げ倒すと、幹から飛び出したウッチーが、銀玉鉄砲でヒットした!こうして、向こう町とこっち町の戦いに決着が着いたのだった。

◇◇◇

 このサバイバルゲーム中に、ちょっとしたアクシデントがあった。次のゲームをしようとした時の事だ。上級生が数人で、近付いてきた。

「よお!なんか、いいもん持っているなあ。貸せよ!!」

 と、ブッチャーのM76を取りあげた。ブッチャーは嫌な顔だが、文句はいえない様子。どうやら、同じ小学校の先輩らしい。

「お前のも貸せよ!」

 と、僕にも言ってきた。僕は、こいつの事は知らない。だから、一発かましてやった!一人を殴り倒してしまえばあとは簡単だ。そのあとは、こっち町の連中が残りの上級生をボコボコにした。

「あのさあ、関係ないだろ!だいたいお前、誰だよ!!貸してもらいたいなら、ちゃんと頼みな!!」


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