「雨上がりの校庭」
[8]前話 [2]次話
今回は詩っぽく……
○年○組 ミズキ
「なんだか道みたいだなあ」
と、友達が僕に言った。
見ると、雨上がりの校庭には、あてのない水路がたくさん出来ていた。
「釣りしようぜ!」
と、枝を竿に見立てる友達。
水溜まりに、いるはずのない魚を思い浮かべ、釣っていた。
「うわ〜!大物だ。銛(もりi)を撃ち込め〜」
どうやら、クジラを釣ってるらしい。
水溜まりに、流れる雲が映りこむ。
鏡のように反射していて、手を入れたらつかめるかな?と手を伸ばしていると、それに気付いたあの子も水溜まりをのぞきこむ。
その瞬間、僕らの姿が水溜まりの枠で切り取られ……
「一緒に写真に写ってるみたい」
と、あの子が言った。
ずーっと見ていると、今度はなんだか不思議な感じがした。
すると、あの子も思ったようで……
「「なんだか、空に浮いてるみたい」」
と、同じ事を言っていた。
お互いに目を合わせると、なんだか恥ずかしくって、僕は足元の小石を拾って水溜りに投げ込んだのだった。
おしまい
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ