「雨のきらめき」
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「パパ〜!なんかキラキラ光って綺麗〜」
と、3歳になる娘が僕に言った。見ると雨上がりのベランダの手すりの水滴に、夕陽が当たって輝いていたのだ。
「ほんとだね〜」
と、返した瞬間、僕の記憶は小学時代へとさかのぼるのだった。
◇◇◇
雨の雫。小学時代の僕は、水滴を見つけては見て楽しんだ。
傘の水滴と雫。校帽のツバに付いた水滴と落ちる雫。
植え込みにしばらく目をやると、葉っぱに水滴が流れ、雫となって落ちると、その反動で葉が跳ねときがあり、生きてるみたいで面白かった。
鉄棒、雲梯、滑り台。屋根やひさし。その辺に止まっている自転車やバイク。ありとあらゆるものに、水滴や雫があった。
そして、なにより凄いのが、雨が上がって陽がさすと……
「わあ〜!」
世界中がキラキラと輝きだすことだった。世界中が宝石になったみたいだった!特に夕方だったりすると、とても綺麗で声も出なくなった。
たかだか雨なのに、世界中を変えてしまう力があることに『自然て凄いな』と思ったのだった。
おしまい
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