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不可能男との約束
終わった話
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は余計な荷物を背負って這いずっているようにしか私には見えん。なぁ、熱田・シュウ。それでもお前は───今こそ疾走して駆け抜けよう、などと言えるのか?」

「……」

ふぅ、と一区切りをつけるように彼はその言葉を溜息と共に受け入れ、面倒な表情を捨て去りただ視線と一言だけで

「Jud.たりめぇだ」

斬り捨てた。





熱田はその斬り捨てると同時に再び面倒な表情を張り付けながら言う。

「そんなネシンバラが好きそうなお悩みシーンを今更持って来て説教しようだなんて十年遅いわ妖精女王。大体……そんな青臭い考えで悩んでいるくらいなら戦うのを選ぶかっつうの」

全くもって面倒臭い。
何故ならこれは既に完結した事柄である。
言葉通りに十年前に解決して、終わった話だ。
既にその話は俺の内側でただ残り続けるモノだ。縋り付くものでもなければ、主張するものでもなく、そして引っ張り続けるものでもなかった。

「大体、妖精女王……面倒だからようじょ」

「おい! 熱田! 問題発言をするな!」

あ? 別にいいだろ正純。言われた本人はむしろ喜んでいるんだから。

「そういう説教キャラは後のキャラ人気投票にえらい影響出るぞ。何せ人間、叱られるのが大好きな業の強い人間以外は面倒な人間が多いからな! 後の追加版に出たいのなら人気は大事にしておけ……!」

「貴様……今、何の話をしている……?」

「未来の話に決まっているだろ馬鹿野郎……!」

再び背後から後頭部を思いっきり叩かれる。
感じ方からしてやはり智だからつまり容赦がない。
一瞬、意識を失うが負けてはいけないという意地で意識を復活させ体勢を整える。ついでにパンツを頭の上から顔面の位置にくるように調節する。
ぬぁぁぁぁぁぁぁぁ!!? と背後から聞きなれた少女の悲鳴が聞こえるがきっと幻聴だ。
勢いよく鼻から息を吸い

「いいか!?」

「それが妖精女王に対する態度か!?」

「男に聴いてみろ! 絶対に一度はやってみたいと思った事があるって言うからよぅ!」

ようじょが女王の盾符の男衆を見ると全員がそんな事はないない、と言わんばかりに首を振るうがとりあえずようじょが何やら椅子の手すりを探っているとベン・ジョンソンが立っている床が開いた。

「Oh−−−−−−──────」

アスリート詩人が重力に逆らえずに落ちていく様を見て、ふむ、と頷きながら仕方がないからパンツを頭に被せる形態に戻しながら

「それに俺は別に誰に強制しているわけでもないし、人の為に行動しているわけでもないから周りがあーだこーだなんて至極どうでもいい。俺が戦うのは俺が心に思い浮かんだ通りの理由に沿って動いているだけだ。そういう生き方が性に合っていたし、そこに不満もな
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