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1部分:第一章
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の料理が一番美味いのか」
「見極められるのですか」
「これまでの料理は確かに美味かった」
 皇帝もそれは認めた。
「充分にのう。しかしじゃ」
「まだどれが一番かはわからない」
「それは決められませぬか」
「漢人の料理は噂通りじゃ」
 確かに美味いというのだ。それはだ。だがそれでもだと。皇帝は同時に言った。
「しかし何分広い」
「それ故にですか」
「今は」
「うむ。色々な料理がある」
 このことをだ。皇帝は国を巡ってみて実際にわかったのだ。それでだ。
 後の二つ、四川と広東についてもだ。皇帝は言うのだった。
「全てを味わってからじゃ」
「そして見極められますか」
「そうされるのですな」
「是非共のう。ではじゃ」
 こう言ってだ。皇帝は今留まっている場所の料理を口にした。それはごく普通の民が食べている饅頭だ。だが皇帝はそれも食べてだ。こう言うのだった。

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