第三十五話
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向へとその身を躍らせる。
行かせるか!
そう思い俺の分身たちもストラグルバインドを展開するが、設置型のバインドをもその直感で難なく避けて少しずつだがソラへと迫る。
Gura!?
物凄い勢いでソラに迫っていた九尾の体がいきなりぐらついたかと思うと、今まで避けれていたはずのバインドにその身を拘束された。
Ga…garuu…
息が苦しいのか口をパクパクさせて酸素を肺に取り込もうと一生懸命もがいているようだ。
その隙に俺の影達は十重二十重とバインドで九尾を拘束する。
九尾と対峙するに当たって切った奥の手。
そう、俺は九尾と対峙するや否や万華鏡写輪眼を発動していたのだ。
『志那都比古』
視界に映った空間の空気を支配する力。
その力で俺は九尾の周りの空間の空気に干渉した。
空気中に含まれる酸素を抜いて二酸化炭素へと置き換え。
今奴は急激な酸欠により脳の活動が著しく阻害されている事だろう。
その結果、奴は体の制御能力を失い俺の影分身達に拘束されている。
とは言え、人間ならば死んでしまうかもしれない環境だが、ジュエルシードの暴走体へはどうだろうか?
やはりと言うかこの環境に対応すべく体組織が組みかえられているようで、その体は淡く発光している。
しばらくすれば無呼吸で生きる事が可能な生物に変態しそうだ。
だが、俺は十分に時間は稼いだぞ?
「なあ?なのは、ソラ」
見上げた先に居るなのはとソラ。
「うん」
「任せて!」
煌々と煌く魔力の塊に吸い寄せられる魔素が箒星のように尾を引いて集まっていく。
その光景は神々しくとてつもなく綺麗だ。
九尾もどうやら無呼吸状態に適応したらしく、溢れんばかりの魔力で俺のバインドによる拘束を引きちぎろうとしている。
「俺の影ごと撃て!」
俺の叫びを聞いてなのはとソラはその分身も含めて四つの極光を振り下ろす。
「スターーーライトォ…」
「ルナティックオーバーライトォ…」
「「ブレイカーーーーーーーーーーーーーー」」
眩い光は一つの目標へと走り、それは螺旋を描きながら折り重なり一つの砲撃となって九尾を包んだ。
その後爆音と海を裂いた水しぶきが俺を襲う。
ザァァァッ
水しぶきによる水蒸気が晴れるとそこには封印された6つのジュエルシードが浮かんでいた。
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