暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0994話
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母性……いや、包容力を感じさせる笑みを口元に浮かべながら霞へと声を掛ける。

「ねぇ、霞ちゃんって言ったわよね。良かったら私と一緒にお花見をしない?」
「……」

 千鶴の言い分に、俺の方へと視線を向ける霞。
 その様子に怖がっているところが見えないのは、リーディングを使って千鶴の心を覗いて怖い相手ではないと理解したからか。……年齢に関して考えなければ、だが。

「おほほほほ。アクセル君。今何か妙な事を考えなかった?」

 ビクリ。
 千鶴の視線が俺に向けられ、異様な迫力を醸し出すと霞は一瞬その動きを硬直させる。

「いや、別に何も。千鶴はいつもと同じでいい女だと思っただけだ」
「あらあら、それなら許して上げてもいいかもしれないわね。今夜にもきちんと証明してあげるわ。……さ、行きましょう霞ちゃん」

 その辺に関しても読んだのか、顔を真っ赤にしながらも千鶴に手を引かれて引っ張られていく霞。
 いや、でも霞の超能力って相手の感情とかを色で読むとかじゃなかったか? ……まぁ、本人がそれ程嫌がってないしいいか。
 千鶴と手を繋いで少し離れた桜の木へと歩いて行く様子を見ていると、後ろからこちらに近づいてくる気配を感じる。
 この気配は……

「星刻か」
「うむ。今日は天子様と共に花見を楽しませて貰っている。……それにしても、あの料理は素晴らしいな。我が国の料理をあそこまで美味く作れるのが、あのような婦女子だとは」

 その言葉に四葉の方へと視線を向けると、そこでは麗華と四葉が和やかな雰囲気で会話をしているのが見える。
 へぇ、意外と言えば意外だけど、考えてみれば納得出来る組み合わせだな。

「今回は色々と難しい話は抜きだ。ゆっくりと花見を楽しんでいってくれ」
「ああ、そうさせて貰おう」
「星刻ー! 星刻ー!」

 麗華のそんな声が響き、そちらに視線を向けると、つい数秒前までは四葉と話していた筈の麗華が、千鶴や霞と一緒に笑みを浮かべて手を振っていた。
 ……瞬動でも使ったのか? そんな風に思ったが、考えてみれば麗華は年齢不相応にと言うべきか、背の大きさや体格的には霞とそう差がない。……年齢を考えれば微妙な感じだろう。

「……アクセル。お前、今妙な事を考えなかったか?」

 そう呟き、鋭い視線でこちらを見てくる星刻。
 千鶴といい、こいつといい、妙に勘のいい奴が多いよな。
 まぁ、星刻の場合は麗華に関係しているのに限っての事だろうが。

「いや、特にこれといって考えてないぞ。それよりもさっさと行ってやれ。ほら、向こうでもお前が来るのを待ってる。……霞は人見知りするから、あまり怖がらせるなよ」
「誰がだ!」

 最後に俺を一瞥し、去って行く星刻。
 千鶴と短く言葉を交わし、霞にも声を
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