マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0994話
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た。
それは、国連軍であっても夕呼も同様だろう。
「まあねー。あんたちのせいでって言うか、あるいはおかげでって言うか。ともあれ色んな意味で忙しいわよ。けど、折角のレモンからのお誘いだしね。それに上の方からもシャドウミラーとの友好関係はなるべく維持するようにって言われてるから」
楽しそうな笑みを浮かべたその口元を見れば、寧ろそう言われたというよりも、言わせたというのが正しいんだろう。
「霞も、毎日夕呼の世話は大変だろ? 今日はゆっくりと楽しんでいってくれ」
「……はい。桜、また見ることが出来て嬉しい、です」
ウサギ耳をピコピコさせ、唇の端だけを微かに曲げて笑みを浮かべる霞。
その視線が向けられているのは、周囲に存在する無数の桜の木だ。
去年もそうだったが、色々と外の物に興味があるのだろう。
「あら、夕呼。来たのね。こっちに来なさいよ。美味しい料理を用意しているわよ」
「そう? じゃあ、ご馳走になるわ。……あんた達も自由にしてていいわよ。ここの護衛は斯衛に任されてるんだから、時間まで花見を楽しみなさい。伊隅、後は任せるわよ」
「はっ!」
夕呼にそう命じられて敬礼するのは……ああ、この女も模擬戦の時に会ったな。確か連絡役みたいな感じで使われていた。
俺と目が合うと小さく頭を下げて一礼し、そのまま部下へと指示を出していく。
「全く、堅苦しいのは変わらないのよね。ま、いいわ。今はシャドウミラーの料理をご馳走になりますか。まだまだこの世界の料理ではそっちの味には追いつけてないし。社、あんたも今日は好きにしていいわ。シャドウミラーがいる場所なんだから、妙な真似を考える奴もいないでしょ。ただ、二条城からは出ないようにね」
「はい」
お互いに確認すると、夕呼はそのまま料理が大量に用意されたレモン達がいる場所へと向かう。
ここまでの料理の数があると、既に花見というかパーティ会場だよな。
我ながらよくこれだけの料理を持ち込んだし、それ以上にこの量を作った四葉には驚嘆しかない。
もっとも、その料理も次から次へと消費されているのを見れば、足りなくなる可能性もある。
「ん……ん……」
そんな声と共に服を引っ張られる感触に視線を向ければ、そこには霞の姿が。
「どうした? 桜を見るんだろ?」
「……アクセルさんも一緒がいいです」
「いや、そう言われてもな」
何だかんだ言っても、俺はシャドウミラーの代表だ。色々とやる事が多い分、ずっと霞と一緒にいる訳にはいかない。
そんな風に困っていると、不意にこちらへと近づいてくる人影があった。
「あらあら、まぁまぁ。アクセル君、もし良かったらこの子は私が預かっても構わないかしら?」
手にクッキーを持っている千鶴は、
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