二匹目《犠牲と出会い》
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かなきゃな? 】
「うん…………」
ゴッさんはゴッちゃんの親友だ。だから悲しまないわけがない。だがそんな事を気にしていてはG達はキリがないと切り替えも早い。人間と違い、この世には数え切れない程の同士がいるのだから。
その後だが隆文は月村すずかをおぶさり廃墟を出た。そしてまずは彼女を家へと送る。しかし隆文は彼女の家を知らない。でもその辺は問題なかった。何故なら彼女の家はG達が知っていたからだ。ゴッちゃんに連れられ、隆文は月村邸を目指す。するとその途中で月村すずかは目を覚ました。
「あれ……ここは? 」
「ああ、起きたの? 多分もう少しで月村さんの家だからもう少し休んでていいよ? 」
「う、うん……重くない? 」
「え? いや、重くない」
「そうなんだ……そ、その……ありがとう……助けに来てくれて。……ごめんね? 私蟲黒君の事避けるようなってたんだ? 」
「いいよ。気にしてない。それに月村さんは最後まで僕の事を庇ってくれたでしょ? これはそのお礼。だから気にしないでいいよ? 」
月村すずかは何を思うのか。何を感じたのか。隆文に対するイメージを少し変えつつあった。君が悪いのは変わらない。しかし確実に分かることが彼女にはあった。それは隆文がただの優しさしい少年だということである。
【隆文ここだ】
「ついたみたいだね? それじゃ……また明日」
「え? う、うん…………」
月村すずかを下ろした隆文はすぐに自分の家へと向かう。それを月村すずかは見えなくなるまで見ていた。疑問が絶えないのだ。何故か彼は自分の家を知っていて、どうして彼のいる所にGが現れるのか。彼女の頭の中は疑問でパニックになっていた。しかし彼女がまずした事は自分の無事を家族に知らせる事である。当然だが彼女の帰りを彼女の姉は涙を流して喜んだ。彼女を思いっきり抱き締め、一体何があったのかを詳しく尋ねる。でも月村すずかは隆文について詳しくは話さなかった。彼女は単純に助けてくれた隆文に迷惑をかけたくなかったのだ。また明日、改めて隆文にお礼を言おうと決意する。そしてもう避けるのは止めようと心に決めたのだった。
【遅くなっちまったがお前の母親心配してるんじゃないか? 】
「うん…………」
【ああ〜それと花の奴もな? あいつはお前に対して好感持ち過ぎてるからよ? あんまり心配かけないでやってくれ? 】
「分かってるよ」
【ここまで来れば後は分かるだろ? それじゃまたな? 隆文? おやすみ】
「うん、おやすみゴッちゃん」
【ああ〜そうそう、ゴキ兄の奴がよ? 今度街の下水遠征行こうって言ってたんだが……返事が来ないで困ってるんだ。だからお前から言っといてくれなぶしっ…………
「あれ? 何か……踏んだ? あ!ゴ
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