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フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第二章 天空の大陸 アルビオン
アルビオン皇太子
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ていられることに耐えられなくなったのだろう。
「彼女も随分と優しいのだな。あれでは大使は務まるまい。」
「否定できません。それが彼女の良さでもありますが。」
「全くだ。それこそ否定できない。」
架とウェールズは互いに苦笑しあった。彼女はこんな戦場にいるべきでないのはウェールズも同意見であった。彼女の心はそれほど清らかなのだ。
「使い魔殿、そういえば名を聞いていなかったね。」
「架です。影沢架。」
「そうか、では架殿。君に三つほど頼みがある。」
「何でしょう?」
「一つ、これからもあの優しき主を守ってほしい。二つ、願わくばアンリエッタのことも頼みたい。」
一つ目は架が自身に誓っていることだから当たり前。二つ目はそのルイズがアンリエッタに従うというのなら自然とその形になるためこれも問題ない。
だが、三つ目は完全に予想外であった。
「最後に三つ目・・・私の友となってくれ。」
「・・・は?」
目上の人相手とはいえ、少々間抜けた声で返してしまった。
「私の友となってほしい、と言ったのだ。王族という縛りのせいか、いやこのことに不満や後悔はないのだがそういう関係の者が中々作れなくてね。それに、明日には我が一族は絶えてしまう。そのことを憂いてくれる人は一人でも多くいて欲しい。無理だろうか?」
「・・・。」
暫く黙ったままであったが、やがて架は一礼した。元より皇太子最期の頼みだ。断るという選択肢はない。
「・・・私などで、宜しければ。」
「ありがとう、
朋友
(
とも
)
よ。」
月明かりの照らす中、ウェールズは架の肩を抱いた。友と別れの挨拶を交わすように、二人の目尻には涙が浮かんでいた。
「ご武運を。」
「アンリエッタに伝えてくれ。ウェールズは敵に背を向けることなく、勇よく死んでいったと。」
やがてお互いに体を離すとウェールズはゆっくりと広間に戻っていく。しかし、ふと思い出したように振り向いた。
「一つ言い忘れてしまった。『レコンキスタ』には気を付けろ。」
「レコンキスタ?」
「この内乱を手引きしている組織だ。反乱軍は奴らに踊らされているといっていい、それじゃ。」
そういうと、ウェールズは今度こそ広間に戻っていった。架はとりあえずルイズを探すために動き出した。
どうして・・・どうしてあの人たちは死を選べるの?どうしてあんなに笑っていられるの?
分かんない分かんない分かんない!!!
「ルイズ、どうした?」
「・・・カケル?」
架がルイズを見つけたのは薄暗い廊下であった。ルイズはそこで座り込んでしまっていた。
「分かんないよ。何であの人たちはあんなに簡単に死を選べるの?どうして、姫様もきっと待ってくれているのに皇
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