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詩集「棘」
待ちぼうけ

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ここで一人 明かりを灯す
けれど弱々しくて見えはしない
都会(ソチラ)の光は眩しすぎて
僕の想い(ヒカリ)など陰ってしまう…

冷たい雨もカラフルに
映っていることでしょうね…

僕は一人で 待ちぼうけ
うつろう空を 眺めてる
春の櫻が散るように
日々は過去へと落ちてゆく…


今は明日へと歩くだけ
それは生きてるだけで意味もなく
君は君だけの場所があり
僕は君の場所になれはしない…?

霞むようなそちらの景色
とても鮮やかに見えることでしょう…

僕は此所で 待ちぼうけ
揺蕩う時に 佇んで
秋の紅葉が舞うように
日々は過去へと落ちてゆく…

夏の螢を見ませんか…?
冬の六花は嫌いですか…?
僕は一人で待ちぼうけ
君の居ぬ過去へと落ちてゆく…




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