マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0993話
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敦煌ハイヴの攻略作戦。これに関して話し合いをしたところ、シャドウミラー内でも色々な意見があった。政治班はマブラヴ世界の多くの国に対して巨大な恩を売れるからという事で、賛成。
技術班はフェイズ4のハイヴを攻略しても現在必要なG元素は殆ど入手出来ないが、生きた反応炉の調査が可能なら……という事で消極的賛成。
実働班は当然賛成……かと思いきや、BETAとの戦いではパイロットの技量を鍛えるという意味では持久戦の訓練以外に殆ど意味がなく、寧ろ数だけの脆いBETAを相手にし続ける事でレイやスティング、アウルを始めとした若いパイロットには悪影響が出るという理由から消極的反対。これが積極的な反対にならなかったのは、オリジナルハイヴであるカシュガルハイヴを攻略する際の足掛かりとして考えると有望だからという理由からだろう。
ちなみに、それならBETAの迎撃は量産型Wや無人機に任せればいいのでは? という意見も出たが、幾ら使い捨てに出来る戦力ではあっても無駄にそうする必要もないというのがコーネリアの答えだった。
それぞれの班の意見を聞き、賛成2に反対1という結果を踏まえてオーストラリアを通して国連へと提案した。
こちらの提案を聞いたオーストラリアはかなり驚いていたが、極東方面でシャドウミラーという防波堤が出来るというのはありがたく、更には敦煌ハイヴだけが突出している状況からカシュガルハイヴ周辺のBETAを引きつける成果も期待出来るかもしれないと大いに乗り気だったが……
「まさか、却下されるとはな」
ホワイトスターにある家の食堂で思わず呟く。
現在この場にいるのは、この家に住んでいる者全員だ。
本来なら昨夜の出来事で元気一杯だったり、あるいは疲れが取れていなかったりしながらもマリューや千鶴が作ってくれた朝食を食べるのだが、つい先程エザリアから入って来た連絡によって今日は若干その雰囲気が悪くなっていた。
「ま、しょうがないでしょ。そもそも私達の拠点という意味ではオーストラリアに基地を作ってるんだし、それ以上の土地を与えたくないと思うのもしょうがないわ」
「寧ろそれは口実で、実際にはアメリカとソ連辺りが動いている……そう思うのは私だけか?」
レモンの言葉にコーネリアが呟くと、既にこの同棲――共同生活か?――に慣れてきたあやかが、サラダを食べる手を止めて口を開く。
「そうですわね。確かにマブラヴ世界の事情を考えればコーネリアさんの言葉も理解出来ますわ。特にソ連はこれまでに幾度となく怪しい動きを見せているのは事実ですし」
「あ、私もデーターベースで見た。決定的な証拠を出していないから放っておいているけど、完全に黒に近い灰色だよね」
あやかの言葉に同意するようにして美砂がそう告げ、他の者達も同様の意見だったのか、それ
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