マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0993話
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ぞれが朝食を食べる手を止めずに頷く。
「ほら、アクセルも。向こうに却下された以上は、もうしょうがないでしょ? なら気を取り直して別の事を考えるわよ」
「シェリルがそう言うと、何かいかがわしく感じるのは俺だけか?」
シェリルの行動に思わずそう突っ込むと、そこかしこで同意するような呟きが広がる。
特に凄かったのは美砂だろう。……ただし、そこに非難するような色はなく、寧ろ羨ましいといった感情の方が強かったが。
麻帆良では美人としてかなり名前が知られており、幾度となく告白された経験を持つ美砂――他の3人も同様に何度も告白されている――のだが、それでもマクロス世界で銀河規模のトップアイドルとしてやってきたシェリルとでは格が違った。
……まぁ、シェリルの場合は純粋に歌とその美貌で売り出していたというのもあるんだが。そもそもシェリル本人が恋愛方面はかなり苦手だったらしいからな。
それでこの状況なんだから、恐らくこの色気は天性のものなんだろう。
「……ちょっと、アクセル? アクセル君? アクセルさん? 今何か妙な事を考えていなかったかしら?」
アボガドとエビのサンドイッチを口へと運びながら告げるシェリル。
タルタルソースが微かについた唇を舐める仕草そのものが色っぽいんだが……本人が意識してやってるのか、あるいは無意識なのか。
ともあれ、俺はハムと卵のサンドイッチを口へと運びながら話題をずらす。
このまま不機嫌な状態だと、折角全員で揃っての朝食なのにつまらないしな。
ちなみに、この家では何か特別な理由がない限りは基本的に朝食と夕食は全員で取ることになっている。……普通、一国を動かしている上層部が皆揃って、しかも毎日食事を一緒に食べるというのは色々と厳しいものがあるんだが、俺達の場合は魔法球があったり、色々な面で活躍している量産型Wがいるしな。
それに、これは純粋な食事という訳でもない。この場にはシャドウミラー代表の俺、技術班を率いているレモン、実働班を率いているコーネリアがいるのだ。
恋人達との逢瀬の時間が、シャドウミラーの方針を決める場になったりするのも珍しくはない。
以前はここに政治班のエザリアがいなかったが、今は政治班所属のあやかと千鶴がいる。
この2人を通じて政治班の方に連絡を取るのも珍しい話ではない。
「いや、別に特に何も妙な事は考えていない。ただ……そう、明後日の花見について考えていただけだ」
そう言葉を返す。
実際、以前から崇継と話していた花見は、BETAの反乱やオペレーション・ルシファーの関係もあって延びに延びていた。
そろそろ桜も散り始める頃合いなだけに、その前に花見をしてしまおうという話になり、数日前からシャドウミラーに所属している者達に連絡はしておいたのだ
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