第4話 妖しい視線
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セイコウキテン)』を突き刺し、止めを刺した。
さて、司馬懿さんは大丈夫かな。
振り返ると、司馬懿さんが立っていた。
おぉっ、ビックリした。声をかけてくれ。
「ありがとう…ございます」
「いや、俺が悪かったよ。俺が弓を射たせいで、イノシシが暴れたから」
「それでも、助けてくれ…ました」
さすがに、俺のせいで死なれたら寝覚めが悪すぎる。
俺はイノシシから矢を引き抜くと、解体作業に移る。
『倚天(キテン』を上向きにすると、腹を開いて内臓を取り出していく。
解体の仕方は母仕込みだ。
母は習うより慣れろ方式だからな。
「司馬懿さんは、ここで何を?」
「特に何も。ただ、ボーッとしていただけ…です」
敬語がヘタだな。
「敬語は別にいいよ。お互い、子どもなんだし」
「…うん」
司馬懿さんは少々顔を赤くし、俯きながらも頷いた。
イノシシの解体を手早く済ませると、司馬懿さんと共に母たちの元に戻ることにした。
母たちの元に戻ると、司馬懿さんと一緒に戻って来た俺たちを見て、母はニヤリと笑みを浮かべた。
いや、そういうことではないぞ。
そして、司馬防さんはわずかに驚いた顔をした後、目を細めて妖しい笑みを浮かべた。
ひいっ!あの目は、あまり良くないことを考えてるに違いない!
こう考えているに違いない!
「あら、このまま進めば親娘丼になるのかしら。それはそれで、楽しみね」
とか、思っているんだ!
……俺の願望と妄想が大部分を占めていることは否定しない。
でも、アリだとは思わないか?
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