暁 〜小説投稿サイト〜
ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第4章 ハイネセン同盟軍統合士官学校
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
宇宙歴789年12月1日 私は「ハイネセン同盟軍統合士官学校」に入校した。
その日中に入校を全生徒の前で申告し、正直どうでもいい演説をさせられた。
その後、所属する教練中隊の学生寮にて祝賀行事が執り行われた。私の当時所属した教練中隊は「第31中隊」つまり、第3大隊第1中隊であった。
教練中隊の学生指揮官はアーロン・グデーリアンであった。彼は、非常に几帳面な性格で、中隊の分隊単位まで気をかける人でよく言えば面倒見のいい、悪く言えば少々面倒くさい先輩であった。後々に非常に密接に関わる上官でもある。
士官学校 戦略研究科では戦闘戦術を主に扱う。第1学年〜第2学年までは一般教養学色が強い教科を学ぶので、私の様な軍人一筋人間には全然必要のないものであったため戦術教育などが中心となる第3学年からの入学で十分対応可能であったのだ。
教科の内容としては
「艦隊戦戦術」、「宙陸両用作戦戦術」、「陸戦戦術」の3本柱を基礎として7つの選択科目から2科目を選択するものであった。
私は、選択科目を「対艦特殊強襲揚陸戦術」と「後方支援戦術」をとった。
後方支援を選んだ理由としては私の元上官であるケイン中将の副官であったジェシカ・ヒューズ中尉から士官学校入校前に後方支援の重要性を深く語られたことであった。
「腹が減っては戦はできぬ」これはまさに後方支援の重要性を説いたものである。
どんなに最強部隊でも結局は補給物資がないと行動不可能に陥るのである。
ジェシカ中尉は現在第12艦隊司令官ボロディン中将の副官である。
艦隊戦戦術の教科書はつまらなかったが、砲術・航海などのシュミレーション特に、艦隊戦シュミレーションはとてつもなく面白かった。
3次元立体シュミレーションで艦隊運動を考えるので、とてつもない集中力を求められるが私にとっては最高のゲームであった。
私は艦隊を編成するとき1個戦艦群、1個巡洋艦群、3個空母打撃機動群、4個駆逐艦群、1個対艦特殊強襲揚陸群を用いる。
これは、通常ではあり得ないことである。特に3個空母打撃機動群、1個対艦特殊強襲揚陸群を中心としていることが。
空母打撃機動群は近接攻撃力は多大であるが、防御はどんでもなく弱いものなのである。
であるが、私は戦艦群と巡洋艦群には兵站線を叩かせ敵が攻勢に出れない状況を作り出し、この近接攻撃力を用いて敵の側背をつき、敵艦の艦隊旗艦を確実に直接押さえるという作戦をとっている。
ただ、敵が大攻勢に出てきたときは非常にまずかった。しかし、私の艦隊戦教官は"艦隊戦の魔女"と呼ばれたエリー・パスカル准将である。エリー准将はヘンシェル星系攻防戦時に小惑星群でゲリラ作戦を用いて初期の帝国軍を撃退した英雄である。
このエリー准将秘伝の小惑星群でのゲリラ戦を私はよく利用させていただいた。
小惑星群は駆逐艦群や小
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ