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ドリトル先生と二本尻尾の猫
第十一幕その六
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「僕はそうじゃないしね」
「うん、一人でこうした場所行くってあまりないしね」
「そうした人もいると思うけれど」
「先生は確かにね」
「そうした人じゃないね」
「こうした遊びはあまりしないね」
 本を読んだりすることはしてもです。
「子供の頃から」
「先生がお外に出る時ってフィールドワークとかね」
「そうした時ばかりだしね」
「学問の時、何かを頼まれた時はお外に出るけれど」
「今だってそうだし」
「けれどね」
 普段は、なのです。
「お外に出ないからね」
「本を読んだり研究したりして」
「だからね」
「テーマパークに来たけれど」
「それでもね」
「あまり積極的にはだね」
「遊ばないのね」
 皆もこう言うのでした。
「先生らしいっていえばらしいけれど」
「こうした遊びはしないんだ」
「昔からレジャーとかは」
「あまりなんだ」
「うん、研究の為にやってみることはするけれど」
 それでもだというのです。
「確かにあまりしないね」
「そうだよね」
「遊ぶことはしても」
「こうした場所では遊ばないし」
「スポーツはもっとね」
 先生にとって特に縁のないものです、先生がするスポーツは散歩か老馬に乗るか本当にそれ位しかありません。
「しないね」
「ましてや女の子と一緒にこうしたところに来るとか」
「本当に縁がないから」
「何ていうかね」
「先生とテーマパーク」
「ちょっと以上にね」
「縁がなくて」
 本当に先生にとって縁のないものです、昔サーカスを立ち上げてそれで色々したことがありますがご自身で遊ぶことはしていません。
「それでなんだ」
「今もこうして」
「遊ぶことはなんだ」
「しなくてもいいのね」
「雰囲気は楽しんでるよ」
 テーマパークの中のそれ自体はというのです。
「それで満足しているよ」
「それならそれでいい?」
「雰囲気を楽しんでるのなら」
「遊ばなくても」
「それでも」
「うん、さてあの子達はね」
 ここでなのでした、先生はです。 
 お二人が観覧車に乗ってそうしてお空高くまで上っていくのを見ながらです。穏やかな笑顔出こんなことを言いました。
「ああした場所に二人きりだと」
「うん、ムードもあるし」
「さらにい感じになれそうね」
「それにね」
「お静さんもいるから」
「ここはお静さんの腕の見せどころかな」
 先生は皆に応えてこうも言いました。
「囁いてね」
「もっとムードをよくして」
「それでよね」
「告白までつなげる」
「まさにそうした場所だね」
「そうだね。ここはお静さんにとってはチャンスだよ」
「その通りよ」
 ここで、なのでした。そのお静さんがです。猫の姿で先生達のところにどろんと出て来て言ってきました。
「ここぞ
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