第十一幕その六
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「すぐにそうするわ」
「それじゃあ行きましょう」
「ええ、今から」
アンは喉をごくりと鳴らしてでした、そうして。
ウーガブーの国に真っ先に入りました。するとお国の中でお仕事をしていた人達が笑顔で王女に言ってきました。
「王女さんお帰り」
「よかった、無事だったんですね」
「いや、皆心配していたんですよ」
「また急に出て行かれたから」
「旅の間何かありはしないかって」
「何もなくてよかったです」
「それにベッツイさん達も一緒なんですね」
ウーガブーの人達はアンと一緒にいるベッツイにも気付いて言いました。
「旅の道中で一緒だったんですね」
「それで、ですね」
「ここでも一緒で」
「あとその子達は」
恵理香達にも気付いたのでした。
「ええと、ベッツイ王女のお友達?」
「そうなのかな」
「見たところはじめて見る子達だけれど」
「一体?」
「ええ、この子達はね」
ここで、でした。ベッツイがウーガブーの国の人達に恵理香達のことをお話しました。そして旅のこともです。
その全部を聞いてです、ウーガブーの人達は納得して頷いて言いました。
「ああ、そうなんですか」
「ベッツイさん達と一緒だったんですね」
「この子達も外の世界から来たんですか」
「外の国から」
「そうだったんですね」
「それもアメリカだけじゃなくて日本や中国からも」
「ロシアやブラジルからも」
こうそれぞれ言って恵理香達を囲んで、です。五人に笑顔で言いました。
「王女さんと一緒に旅をしてくれたんだね」
「それで楽しく旅をしてたんだね」
「いや、有り難うね」
「うちの王女さんいい娘だけれど無鉄砲なところあるからね」
「言いだしたら聞かないところがあるから」
「その王女さんと仲良くしてくれてね」
「本当に有り難いよ」
こうそれぞれ言うのです、ですが。
そのウーガブーの人達の言葉を聞いたアンはです、難しい顔で言うのでした。
「何か私が困った娘みたいね」
「実際に無鉄砲じゃない」
ガラスの猫がそのアンに言います。
「今度のことでも」
「それでそう言うのね」
「そうよ、あんたはもっとね」
「慎重になれっていうのね」
「今回はあたし達が一緒になったからよかったけれど」
「いつもそうとは限らないから」
「そう、もう少しね」
アンは慎重さを身に着けないといけないというのです。
「もっとね」
「ううん、そのことは」
「すぐには出来ないっていうの?」
「無理かも」
「それじゃあ少しずつでもよ」
それこそというのが猫の言葉でした。
「なおしていきなさい、またあたし達が一緒になるとは限らないから」
「そう、猫の言う通りですよ」
「今回のこともですよ」
ウーガブーの人達もアンに注意する口調で
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