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DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
オープニング
Story1:出会いは意外かつ突然に
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ッカーなんて、ヤバいよ…絶対ヤダよ…! い、いらない! こんなプログラム、捨てなきゃ…!」


 呑気なのか者に構えているだけなのか、真田がそんな事を言うと、白峰は先程の真田と同じくモニターを展開。先程インストールされた『デジモン・キャプチャー』をアンインストールしようと操作し始める。

 しかし―――


「―――アンインストールできない…!?」


 何度も何度も同じ操作をしても、『デジモン・キャプチャー』は消えることなく、モニターに残り続けていた。真田の話によれば、プロテクトがかかっていて無理に消そうとすると何が起こるかわからない、だそうだ。
 それを聞いた白峰は、更に慌ててしまい、既に涙目になっていた。流石にやり過ぎだぞ真田。

 その時、なんとなく誰かの“視線”を感じた。
 慌てて振り向くと、走り去っていく人影と足音が響いていた。


「い、今の何…!?」


 怯える白峰。それに対し俺は冷静に思考する。
 可能性としては二つ。先程『デジモン・キャプチャー』を無理矢理インストールした張本人である『ナビットくん』か。そして先程真田が言っていた、EDENに出没する『白い少年のユーレイ』か。

  『白い少年のユーレイ』は、目撃がクーロンに多いらしいが、それがこの近くに現れるという確率は低い筈だ。
 どちらかと言えば、おそらく『ナビットくん』。ハッキングであんなに手早くインストールするにも、流石に遠距離では難しい筈だ。おそらくこの近くからハッキングをしかけただろう。


「おいッ……逃がすかよッ!」

「ちょ、アラタ!? なんで追いかけるの!?」


 真田も同じ考えなのか、走り去った人影を追う様に走って行ってしまう。白峰はその行動に驚き、しかし真田の背中が見えなくなるまで何もせずに立ち尽くしていた。
 そして真田の姿が見えなくなると、彼女は後ずさりしながら俺に「もう帰るからねっ!?」と言って、ログアウトゾーンのある方へと振り返った。

 しかしそこには、先程までなかった筈の、鍵穴の付いた壁のようなものがあり、道を塞いでいた。白峰はハッカーの誰かの仕業かと考えているらしい。
 どうやら帰らずに、先へ進めという意図みたいだな。後ろにいけないのなら、前に行くしかないのだが……


「ヤダ……あたし、行かない……行かないからぁ……」


 先に進もうと進言するも、白峰は嫌だと言ってその場にうずくまってしまった。
 どうしたものか…誰かを追いかけていった真田の事も気になるが、こんなに怯える白峰一人置いて行くのも気が引ける……


「ほんとに、先に行くつもりはないんだな…?」

「だからそうだって言ってるでしょ!?」


 ダメだこりゃ、俺じゃどうにもできないな
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