暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
オープニング
Story1:出会いは意外かつ突然に
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……仕方ない。


「白峰、お前は動かず、何もせずにここにいろ」

「え…?」

「俺が一人で行って真田を連れて戻ってくる。そしたら三人で打開策を見つけよう。なに、“三人寄れば文殊の知恵”って言うだろ? 何とかなる」

「で、でも…!」

「―――それから」


 俺の指示に反論してこようとする白峰を抑え、更に言葉を被せる。


「お前は意図せずに『デジモン・キャプチャー』を手にしてしまった。真田はそいつを持ってたらハッカー、とかいうニュアンスで言っていたが、俺は違うと思う」

「ど、どういう事…?」

「だって『デジモン・キャプチャー』ってのは、デジモンを捕まえる為のものだ。お前がそのつもりがない限り、ハッキングに役立つ訳でもない。
 ようは使うか使わないか、判断するのはお前なんだよ。だからよく考えろ、それがどういったものなのか、自分がどうすればいいのか、な」


 そう言う俺の言葉を、白峰はなんだかボーッとしながら聞いていた。…聞いているのか?


「ま、俺がいいたいのは……まだハッカーになった訳じゃねぇから、少し落ち着け」


 俺はそう言うと、白峰の頭に手を乗せて、ポンポンと軽く叩いた。
 すると白峰は何を思ってか、見る見るうちに顔を赤く染め上げていった。うわすっげ、人ってこんなに速く赤くなれるものなのか?


「そんじゃ、俺は真田を探してくるから、ここで待ってろ」

「あッ、ちょっと…!」


 白峰に対してそう言い残すと、俺は真田が向かった方向へと足を向け、何か言おうとしている白峰を置き去りにして走り始めた。
 流石に女性を長く待たせるのはいかんだろう、そう思いながら急ぐのだった。





 
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