五年後
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俺が【バルドル・ファミリア】に入団してから五年。ついに俺はLv5へと登り詰めた。
神様の言っていた成長しやすくしといてやるという言葉は本当だったらしく、やけに早かった。
スキルも魔法も、転生の際に決めた通りになった。
【バルドル・ファミリア】の方も順調で、今ではランクCのファミリアだ。
九人という少人数だが、実際、スウィード以外の団員は皆Lv2以上。
何故こんな奇妙なファミリアになったかといえば、とうぜん、俺という異常がいたからだ。
規格外とも思えるようなこの力が公になることをよしとしなかったバルドル様とハーチェスさんが配慮してくれた結果、ファミリアの団員を制限してるのだとか。
でも主神であるバルドル様が言うなと言えば言わないのだから別にいいのではないのかと思わないこともなかったが、大方、バルドル様のしがらみとかそういう問題が起きたら面倒くさいという私情も含まれているのだろう。
てか、ハーチェスさんがそう言ってたし。
先程、スウィードが言っていたうちのファミリアへの入団条件についても話しておこう。
その条件とはズバリファミリアの団員、及びバルドル様全員のOKを貰うというものだ。
誰か一人でと反対すれば即拒否される。
それがルールだ。
まぁ、厳しいとは思うが、これもバルドル様が決めたことだ。俺達眷族があれこれ言う立場ではないのだ。
「式さん、パディさんが呼んでますよ。 ご飯が出来たそうです」
「ん? そうか、すぐにいく」
どうやら、もう二時間が経っていたようだ。
俺はすぐに部屋を出て、外で待っていたスウィードとともに食堂へ向かう。
食堂、といっても、他のファミリアのものと比べれば小さい部類に入るが、今の人数でも十分な広さがある。
どうやら、外に出ていた三人も戻っていたようで、もうすでに席についていた。
俺が最後だったみたいだな。
「すいません、遅れました」
「大丈夫ですよ。 さ、座ってください」
待っていてくれたパディさんが俺とスウィードの分の椅子を引いてくれる。正直、年上の彼にこんなことをさせるのは気が引けるのだが、当の本人は全く気にした様子はなく、むしろ執事ですからと笑顔で答えるだけなのだ。
「それじゃぁ、皆揃ったね。 では、いただきます!」
「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」」
バルドル様の音頭で食事が始まる。
うちのファミリアでは必ず皆で食事を取ることが鉄則となっているのだ。
これは俺がここに入る前、零細時代からのハーチェスさんとバルドル様の約束だそうだ。
「ハーチェス様、あーん」
「り、リリア? 一人で大丈夫だから……」
「ヒル、食べ方が汚いですよ」
「いいじゃ
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