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新妹魔王の契約者〜龍剣使いの神皇帝〜
2巻
万理亜らと敵情報公開×新たな一族らの会話
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それを知らない者にとっては何者だ?というのは当然である。三つの影だったが、二人の青年と一人の少女だった。

「高志の言う通りだね、どうやらこの街にいるのは僕ら以外の異端者だらけのようだよ。被害者が出た方が『目標』を消滅させる理由にもなるが、果たしてこの街は何だろうねえ〜」

軽い口調で告げる右端の青年に、高志と呼ばれた青年ははぐれ悪魔を倒した女性が立ち去った後はどこか不機嫌そうな感じであった。

「無駄に犠牲を増やす必要はないだろう。斯波さん、《里》は既に判断を下したんだ。『目標』を・・・・成瀬澪を、監視対象から消滅対象に切り替えるとな」

それは先日の柚希の報告を受けたが、勇者の一族の判断。先代魔王から受け継いだ力を覚醒させていないが、その可能性がある危険性を鑑み、彼らは決定を下した。即ち、魔王ウィルベルトの娘を、成瀬澪を滅ぼすと。

「大体、眼の前で犠牲者が出るのを見過ごせるか。俺達は勇者の一族なんだぞ、なのになぜ俺達以外の者が魔族を倒せる力を持っているんだ!魔族を倒せる力を持つのは俺達以外にはいないはずだ」

「高志は真面目だね・・・・でも後者の方は僕もそう思うよ、この街にいる警察関係やただの一般人でも倒せる力を持つ者なんて聞いた事がないよ。ま、正義の味方ってのは大変だけど胡桃ちゃんもそう思わないかい?」

高志を挟んだ反対側で、はぐれ悪魔と交戦した女性を見送ったのを無言で眺めていた少女に呼び掛ける。

「・・・・いいえ。それがあたし達の使命だし」

対する胡桃と呼ばれた少女から、ぶっきらぼうに答えられた。

「参ったね・・・・二人共、表情硬いよ?」

斯波は苦笑しながらだったが、一つだけ気になる情報があったのを耳にした時は聞き直したくらいだった。

「そんなに気になるかい?この件に謎の剣術使いである彼が絡んでいる事がさ」

告げたその言葉に、高志と胡桃はしばし無言になった。そんな二人に問い掛ける斯波。

「まあもし刃更が関係していたらという話になるけど、君達と刃更は同い年で近い年齢の幼馴染だ。五年前の事件が起こるまで、いつも一緒にいた間柄だと聞いたしね。色々とやりにくいと思うけど、相手は謎の剣術使いだとしか情報がないからね。もし刃更だったら特別な想いがあるだろうけど、柚希ちゃんの報告を聞いてから、一瞬刃更だと思ったから自分達でこの任務に志願したんだ。頼むから可笑しな情に流されて、任務に失敗するなんて事はくれぐれもないようにしてくれよ」

「・・・・そんな事は、言われるまでもない。成瀬澪を倒すし、邪魔者である謎の兄妹にも容赦はしない。例え行方不明である刃更だったとしてもだ」

「・・・・あたしも。今は剣術使いの正体を暴いてやりたいくらいだわ、そして相手が刃更だったとしても躊躇する理由なんて
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