2巻
万理亜らと敵情報公開×新たな一族らの会話
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じゃない所もありますが、基本的には優しく真面目な方です。二人とも強くなれる方法があると知れば、嫌でも無理してしまいますからね」
それについては既に理解してるからか、鈴音が万理亜の頭に手を置いてから撫でたのだった。鈴音の上にいるからか、まるで母親が子を撫でている感じであった。俺らは常に鍛錬をしているが、澪は俺達と違って半年前に養父母を殺されるまで普通の女の子として暮らしていた。目的の為ならば気持ちを割り切れというのは無茶であり無理だ。真実を伝えるより、自然と信頼関係が深まりを持てばいいと考える方が手っ取り早い。
「澪だけが知らないで、後々知ったら余計に信頼が失われてしまう。ま、俺達はお前らの事を全て知っていながら、黙って騙されたフリをしていた。一度は壊された関係を建て直したのも、全ては俺らの策にはまった澪と万理亜達だった。それを知っていたのは、澪と万理亜以外の者達だがな」
「それにしても主従契約についてそこまで知っているとは思いませんでしたが、一真さんは確かこの世界に来た時には主従契約魔法について知っていたのですよね?一体どこで知ったのですか?」
「俺はこの世界に来た時、前代創造神とバトンタッチをした。その時に全てを知りながらも、知らないフリをしていたからな。この世界を構築し、主従契約魔法の全てを知ったのは魔界関連にいる知り合いから聞いただけだ。一部の高位魔族がしていて、サキュバスの特性を利用した玩具の事も。そういう情報は、魔界にいる知り合いから流れたもんだ」
それに蒼い翼関連の者は、人間界だけではない事もな。魔界にいるスパイや勇者の里にいる者達もいるので、全てを知りながら知るまでは黙っていた。現状は主従契約を結んだままとなっても、忠誠状態は今どうなっているかは知らんがいつか知るだろう。
「それに一真は自然と信頼関係を持てると思うから、万理亜からは何もしない方が損はないですよ」
「でしょうね、これまで実力以上に澪様は一真さんや深雪さんにとても信頼されてます。本来なら何かしらの事をするべきだと思ったのですが、一真さんは創造神と呼ばれた神様であり人間の感情面や精神面もそこらの男よりも強いと思います」
ま、信頼関係を強くするには地道な行動を取るしかないと思う。万理亜はサキュバスだから、絶対的なご主人様になってほしいと思っていたそうだが絶対に逆らえないよう心の底から忠誠を誓う事は強引な道となる。優しさだけでは縮められる心の距離に限界があるけど、俺は思春期のガキのような存在ではない事はここにいる全員が知っている。澪と深雪らが出てきたと聞いたので、俺らはリビング兼ダイニングに来ていた。
「あ、お兄様。いつお帰りになったのですか?」
「随分と遅かったようね、一真。何かあったの?」
「さっきな。それと今後の敵対
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