エクスタリア
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してるのも猫、おしゃべりしているのも猫、勉強しているのも猫・・・そこはまるで、
「猫の国だ」
「猫しかいないみたい〜」
ハッピーとセシリーがそう言う。すると周りの猫たちが三人をじっと見ている。
「お?あれが噂の・・・」
「アースランドの任務を完遂した・・・」
「すげぇ!よ!ヒーロー!!」
「見ろよ、あの白い娘、すげー美人!」
「茶色の娘もかわいいなぁ」
猫たちはハッピーたちを見て口々にそう言う。それはまるで英雄を見る民のような感じだった。
「猫ばっかりだ」
「ぼきゅたちは猫じゃない。エクシードさぁ!」
「エクシード?」
ナディの言ったことにセシリーが質問する。
「人間の上にたち、人間を導く、エクシードだよ?」
「エクシード・・・」
「人間の上に立つ〜?」
「そう、そしてここはエクシードの王国、エクスタリア!!」
ハッピーたちはナディの説明を、ただただ聞くことしか出来なかった・・・
一方、そのころシリルとガジルは・・・シリルside
今俺とガジルさんは魔水晶を一望できる建物の上に立っている。それにしても人が多いなぁ・・・
「ガジルさん、どうします?」
「正面から突っ込むと、見物人を巻き込んじまうなぁ・・・」
ガジルさんも何も思い付かないみたいだ・・・どうしよう。ナツさんじゃないけど・・・ここは殴るしかないのかな?
「ん?」
「?」
するとガジルさんが何かに気づく。俺もそちらを見ると、人混みの中にいる、スーツを着て、帽子を被っている人がこちらに視線を送っている。あれ誰だ?
「やっぱり・・・あいつに頼るしかねぇか・・・」
ガジルさんはその人を見て小さくそう呟く。ガジルさんの知り合いか?
しばらくそのまま、俺たちは様子を伺っていると、王国軍が太鼓を鳴らして行進してくる。まさか・・・魔力抽出を始める気か!?こうなったら・・・
「待て!」
俺は飛び出そうとしたらガジルさんに手を捕まれる。
「ガジルさん!!なんで止めるんですか!?」
「今行くと見物人を巻き込むからだ!」
「そんなのいいじゃないですか!?仲間の命が――――」
「それじゃあ、あいつらと一緒だ」
ガジルさんは顎を王国軍に向ける。そうか・・・自分たちのことしか考えてないなんて・・・あいつらと一緒か・・・
「すみません・・・」
「わかってくれりゃあいい。しかし・・・どうする・・・ん?」
俺が少し落ち込んでると、ガジルさんがまた何かに気づく。その視線の先には、またあのスーツの人がいて、今度はこちらに背を向けて、何かを指さしてい
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