エクスタリア
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
にすればいいじゃない・・・」
相手をするのがめんどくさくなってきたシャルルはそう言う。それを聞いたセシリーは笑顔になり、シャルルの隣を歩き出す。
「隣に立たないで」
「なんで〜?」
「あんたが嫌いだからよ」
「僕はシャルルが好きだよ〜?」
シャルルは立ち止まり、セシリーを指さす。
「私はあんたが嫌いなの!!私の隣に立たないで!!」
シャルルはそう言うと再び歩き出す。セシリーはシャルルにそう言われ、とぼとぼとシャルルの後ろをついていく。
しばらく歩くと、二人は河原に着き、シャルルがそこに腰を下ろすと、セシリーもその隣に腰を下ろす。
「隣に来ないでって言ったでしょ」
「僕も川を見たいだけなの〜」
「・・・そ・・・」
二人はしばらく、何も言わない。互いに黙ったまま、時間が流れていく。
「「・・・・・」」
しばらくすると、その状態を片方が破る。先に話し始めたのは・・・シャルル。
「あんた・・・なんで私につきまとうのよ」
「? さっきも言ったでしょ〜?シャルルが好きだからだよ〜」
「なんで好きなのよ」
「う〜ん・・・」
シャルルに質問され、セシリーは顎に手を当て考え始める。
「わかんない〜」
「何よそれ・・・」
セシリーの答えにシャルルは思わずあきれてしまう。
「じゃあさ〜、シャルルはなんで僕が嫌いなの〜?」
今度はセシリーが質問する。するとシャルルの顔が曇る。
「・・・たが・・・」
「ん〜?」
「あんたがいつも楽しそうだからよ!」
「え!?」
シャルルの言った理由に、セシリーは耳を疑う。
「なんで楽しそうだとダメなの〜?」
「・・・あんたは、私と同じ使命を受けているはずなのに・・・私は苦しいのに・・・なんで同じはずのあんたはそんなに毎日楽しそうなのよ・・・」
シャルルは涙を噛み締めながら言う。セシリーはシャルルにそう言われ、?マークを頭いっぱいに付ける。
「なんでって・・・そんなの簡単だよ〜!」
「え?」
セシリーは立ち上がってそう言い、シャルルはそんなセシリーを見上げる。
「僕はシャルルも、シリルも、ウェンディも好きだからだよ〜!!」
まったく迷いのない声でそう言われ、シャルルは唖然とする。
「なんで好きだと楽しいのよ?」
「好きな人と一緒だと毎日楽しいでしょ〜?それに!!」
セシリーはシャルルを指さす。
「好きな人が辛い顔をしてると、相手も辛いからだよ〜」
「・・・え・・・」
シャルルは一瞬、意味がわからなくなる。
「僕は三人が好きなの〜。たぶんシリルもウェンディも僕たちのこと好きだと思うよ〜!シャルルは僕のこと嫌いみたいだけど・・・」
しょぼんとするセシリ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ