第3話:池のひみつ
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差して男を説得しようとしたが…、
「地球防衛隊のオバチャンが民間人の趣味に口出す気かよ!」
「お、オバチャ…ンっ?」
年齢が変わらなさそうな初対面の男に罵られたアンヌの怒りが込み上げたその時!
「おっ!」
男の竿に魚が掛かったようで、竿が大きくしなりながら不規則に震えるた。
「ヒットォォ!こいつはデカいぞ!」
「すぐに釣りをやめるんじゃあああ!」
(な、何なの、私のこと無視したこの失礼な人は!)
職員とアンヌの怒りをよそに、男はリールを巻き続け、水面に大きな魚の影が映った。
「よっしゃあああ!大物ゲットオオォォォ!」
その時!
「あ!」
岸辺の草村から少年が泳ぎながら現れ、男が釣り上げようとしていた大きな魚を水面下で掴むと、釣り針を器用に外し、魚を逃がし、自分はクロールで池の奥へと泳ぎだした。
「こ、こ、こら〜っ!」
大きな魚を逃され、怒り狂った釣り人が駆け出して、少年の向かった向こう岸へと駆け出した。
同時に…、
「あ、あれは龍神様の使いの子…。」
初老の職員が腰を抜かして驚いた!
「使いの子…?」
アンヌが職員に尋ねると、
「龍神様がお怒りになる前に、その事を人々に伝え、龍神様の怒りを鎮めさせる役目をおったお使いの子供が居るのです。それに、あんな子はこの村で見たことが無い!」
職員が言い伝えを言い終わったその時!
「ギャーッ!助けてくれーっ!」
先程の釣り人の大きな悲鳴が聞こえた!
「た、祟りじゃあ!」
「ま…、まさか?」
悲鳴のする方向にアンヌが駆け出した!
程なくして、釣り人が腰を抜かして震えていた姿を見つけた。
「大丈夫ですか?」
アンヌが釣り人に駆け寄った。
「で…出た…。」
釣り人が震えながら指差した先には…!
『シュウウウウウ!』
それ程大きくない蛇が鎌首をもたげて釣り人を睨んでいた。
「きゃーっ!」
流石のアンヌ隊員も妙齢ながらも女性、蛇は苦手のようである。
「あ、あんた、地球防衛隊でしょ!怪獣やっつけて!」
「そ、そんな…。私もヘビは…。」
「俺は蛇が怖いんだ!」
青ざめた釣り人は一目散に逃げ出した。
同時に蛇も草村に姿を隠した。
「…ったく、なんて人なの…。」
アンヌが釣り人の臆病な態度に興ざめた。
「そ、そういえば男の子…。」
アンヌは魚を逃がした謎の少年の事を思い出し、蛇が出ないことを確認した後、再び池の向こう岸に向かって獣道を進んだ。
その頃…。
「もう引っかかるなよ、龍神ちゃま!」
先程の少年が岸に上がりながら池に向かって話しかけると、水面から体長50cm超のフナのような魚
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