第6章 流されて異界
第118話 歴史改竄
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ょう。
キャッチャーマスクの奥。銀のフレームの向こう側から、微かに瞳だけで同意を伝えて来る有希。その答えに対してこちらも小さく首肯き、セットポジションに入る。
顔を向ける事によりサードランナーを牽制。どう考えても俊足には見えない八番キャッチャーが元々少ないリードを更に縮めて、ほとんどサードベース上にまで自らの位置を戻した。
九組の方も自称ランディくんのバッティングに期待して、これと言って策はなし。
投げた瞬間に、右腕の肘の辺りに痛みが発生。しかし、それは些細な事。腕や手に走る毛細血管が切れる感覚も普段のストレートを投げる時と全く同じ。
ストレートを投げる時と同じフォームで投じられた球は、左打者の外角、ベルトぐらいの高さから打者に近付いた瞬間、急にボールのゾーンへと変化を開始。
そして、その瞬間には完全にストレートのタイミングで振り始めていた自称ランディくんのバットは止まる事もなく――
完全にタイミングを外す事により、三番を二打席連続の三振に斬って取った。そう考えた瞬間!
完全に振り切られたはずのバットが、まるで時間が巻き戻ったかの如く引き戻され、再び振り出す場面からのやり直し。
思い切り踏み込み、ややバットの出が遅い状態から振り出される黒きバット。
そして先ほどとは違い、落ちて行くシンカーに完全にタイミングを合わせたスイング。
やられた!
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