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恋姫†袁紹♂伝
第17話
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やあって運ばれてきた料理に舌鼓を打っていると、いつの間にか張飛が追加の注文をしていたようで、予算を大きく超えてしまった。

この事実を料亭側に伝えると、衛兵を呼ばれてしまい食い逃げ犯扱いされ騒ぎになったらしい。
 そこで劉備達一行は、当初の予定通り太守である袁紹に謁見を―――

「ちょっと待て、何故そこで我の名が出るのだ?」

話しの途中であるが、袁紹は突然出てきた自分の名前に反応した。

「実は私の親友が、袁紹さんと仲が良いと聞いていまして」

「そうか、その親友が――」

「はい、白白ちゃんです!」

「……誰?」

「あっ、ひどーい! 白白ちゃんですよ!! 今は幽州で太守していて――」

「白蓮」

「公孫賛って言う名の―――え?」

「彼女の真名は白蓮だ」

「……」

「桃香様……」

「お姉ちゃん……」

真名を間違えて覚えていたのを知らなかった二人からも非難の眼差しが向けられる。
 ちなみに袁紹は、劉備と公孫賛が真名を交換した間であることを文で知っていた。
 だからなのか、温和な彼にしては珍しく額に青筋を浮かび上がらせていた。

「え、えっと……あ、あはは?」

そしてバツが悪くなった劉備が乾いた笑いをし――

「そこへなおれぇぇっっい!!」

袁紹が憤怒した。


………
……


「ごめんなさい!」

「わかれば良い……白蓮に会ったら謝っておくように」

一刻におよぶ説教を劉備に施し、落ち着きを取り戻した袁紹は話しを続けた。

「それで、なぜ我のもとに?」

「白ぱ……白蓮ちゃんが『あいつはお前ほどじゃないがお人よしでな、困ったことがあったら訪ねればいい』って、言ってたのを思い出しまして」

「……呆れた。じゃあ貴方達は袁家に無心しに来たってことじゃない」

桂花が白い目を向ける。どうやら彼女達にも自覚はあったようで、身を縮こまらせていた。

「我等は故あって急ぎ旅の身、何卒お願い申し上げる」

「鈴々からもお願いするのだ!」

「お願いします! 何でもしますから!!」

「――ん? 今何でもするって言ったな?」

「は、はい」

「では幽州に向かってほしい」

「え?それは――、白蓮ちゃんの?」

「うむ、どうやら彼女の所は人手不足に悩まされているらしくてな、猫の手も借りたい状況だそうだ」

「ね、猫の手……」

袁紹の言葉に関羽が僅かに端正な顔を歪める。自分達に言った訳ではないと解っていながらも、気になるようだ。
 凛とした空気を纏っているがその内は少し神経質で、気性の荒さが見え隠れしていた。

「……わかりました。元々そっちに向かう予定でしたし白ぱ――「桃香様!」わわっ
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