第17話
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ない人物『劉備』、袁家の頭脳として見ておいても損は無いと思い文官である彼女達を誘おうとしたが、今まで居た場所に桂花の姿が無く、思わず辺りに視線を向けるも見つからない。
すると近くに気配を感じ目を向けると――、桂花はすでに袁紹の隣に立っていた。
まるで其処こそが私の場所と言わんばかりの自然な立ち振る舞いに、袁紹達は苦笑しながら謁見の間に向かっていった。
………
……
…
謁見の間にある玉座に座り、しばらくすると扉が開き三人の娘が入ってきた。
「は、はじめまして! 私は劉玄徳といいます!!」
少し慌てながらも元気良く頭を下げて挨拶する。豊満な胸が桃色の長い髪と共に揺れ、思わず袁紹は凝視しかけたが、尋常ではない威圧感を隣にいる桂花から感じ、なんとか自制する。
良く見ると風も同様の威圧感を発していた。
「そしてこちらが――」
「関雲長と申します。高名な袁紹様にお目にかかれて光栄です」
劉備よりも丁寧な動作と言葉で頭を下げる関羽。彼女は史実通り真面目な性格のようだ。
そして劉備に負けず劣らず――
そこまで考えると脇腹に鈍い痛みが走ったため、袁紹はしぶしぶ目線を上げた。すると丁度頭を上げた関羽と目が合い。彼女は恥ずかしそうに視線を逸らした。純情な娘のようだ。
「最後にこの娘が――」
「鈴々は張益徳なのだ!」
そして最後に元気良く張飛が挨拶した。他の二人に比べ小柄な彼女は音々音と大差ない大きさだ。
一騎当千の豪傑にはとても見えないが、その場に居る袁紹を含めた武官達は彼女の内に秘められた武力を感じ取っていた。
「我が袁家当主にして此処南皮太守、袁本初だ。良く来てくれた―――と言いたい所だが」
僅かに目を細め言葉を続ける。
「何故、この我が食い逃げ犯に呼ばれたのか聞かせてくれるか?」
「我等は食い逃げなどしていない!」
少し皮肉の入った袁紹の言葉に、関羽が言葉を荒げながら前に出る。武器のは取り上げられていたため素手だったが、それでもわずかに殺気が出ていため恋と星の両名が間に入って止める。
「愛紗ちゃんの言うとおりです! 私達は食い逃げ犯ではありません!!」
「……とりあえず申し開きを聞こう」
「じ、実は――」
劉備の話しではこうだ。―――彼女達三人はある目標を掲げ、人助けをしながら旅を続けていた。
基本無償で人助けしてきたのだが、今まで助けてきた人たちの中でも余裕のある人達から援助されてきたらしい。
そしてここ南皮に着いた時には懐が温まっていたため、少し贅沢に高級そうな料亭で食事した。
しかし料亭の注文表には値段が書かれておらず。予算を超えてしまうのを危惧した関羽の忠告により、注文は控えめに行うことになった。
や
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