第一七話「世界の核」
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けない。何か変な勘違いをされた気がする。
慌てて訂正をしようとするものの、それは次に苦笑したカナが言い放った言葉で止められた。
「確かに学園都市に何かが落ちてきたり、墜落したりしそうになるのは多い。けど、今回はその中でも別格よ」
「別格……?」
何が別格なのか。面積か。体積か。比重か。速度か。それが墜落した際の被害がか。
可能性を一つ一つ思い浮かべる御坂だったが、ふとカナから一つの質問が投げかけられた。
「一つ聞くけど。前に貴女たち常盤台の子たちが巻き込まれた宇宙シャトルの墜落事件。あの時シャトルの中には常盤台の子たちはどれくらいいたの?」
「えっ?た、確か常盤台の生徒全員が巻き込まれたから200人弱じゃ…………まさかっ!?」
頭の中であの時の騒動を思い出した御坂だったが、思い浮かべると同時にその質問の意図に気づいた。それは
「……あなたさっき、『240万人を救う為』って言ったわよね」
「ええ」
その数字はおかしい。学園都市の総人口は230万人で、学園都市を救う──つまり学園都市に落ちてくる戦艦をどうにかするとなると、残りの10万人はどこからか出てくることになる。
そして、この騒動で10万人がいきなり出てくるとなると、可能性は一つになってくる。
つまり
「その航空艦……10万人の人々が乗船しているっての!?」
「正確には99300名だったかの?まぁ、これは正式乗員ぢゃから、これよりの可能性は多いにあるのぢゃがな」
「元々落ちてくるものが超大型の航空都市艦だから。流石にその数字を聞いた時は驚いたけど」
10万人を乗せた航空艦が落ちてくるとなると、話はかなり違ってくる。その航空艦を撃退することはもちろんできなくなるし、迂闊に手出しはできなくなってしまう。対処の仕方が限られてくるのだ。
しかし10万人が乗る航空都市艦などとなると、先端科学技術の街である学園都市でも聞いたこともない代物だ。
「どんだけ大きいのよ?その航空都市艦」
「全長約8キロ。全幅約2キロってところだったかしら。どっちにせよ学園都市に落ちてくれば、大人災になることは間違いないわね」
「……ッ」
大きさも存外なものだ。そんな物がこれから学園都市に落ちて来ようとは。これが本当に何者かの仕業であれば、その者の正気を疑うのはもちろん、そこまでする理由も気になるものだ。
「なんでそこまでどデカイ航空都市艦が学園都市に落ちて来なきゃいけないのよ!」
「なんでも敵の目的は『上条当麻』をどうにかするため、その一点らし……おい、どうしたのぢゃ」
「……またアイツ関連か」
頭を抱えたくなるのも当たり前であろう。本当にアイツは年がら年中何かのトラブルに巻き込まれなきゃならない呪い
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