第一七話「世界の核」
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何故そいつが異能を消そうとしたのか。何者なのか。疑問は尽きんが一つだけ分かることがある」
一息、区切りを入れ
「それほどのことを仕出かすやつが、こいつを殺すためにどれだけのことをやらかすか。分かるか?」
かつてラジオゾンデ要塞という縦横20キロはあろう大型施設を墜落させようとしたグレムリン。それは1人の少年のために起こされた事件であった。
琴里は、そのことを知らなかった。だからこそ、この時点では何が起こるのか、全くの予想が付いてなかった。
だが
しかし
「……とりあえず、学園都市がどうにかなる程度の何かが起こることは間違いないな……違うか?」
『お見事です。……最も』
もうその時点では、それは起こっていたのだ。
『まずいことに……もう手遅れのようですね』
2,
「学園都市に航空艦が落ちてくる?」
「そういうことぢゃ。元々、カナがあのような胡散臭い依頼を受けたのもそれが関連していてな」
御坂を加えたカナ、パトラの学園都市不法侵入者両名は現在、御坂からの何に協力すればいいのか、そして協力による御坂への見返りとして、とある場所へと車を走らせていた。
ちなみに2人が運転するのは4人乗りのクラシックカー「ハネムーン号」である。結婚式で走り去る時についているカンをくくりつけたアレはないものの、形状、見た目ともに完全に結婚関連で使われるものに違いない。
もちろん、後部座席に御坂1人が座り、その前には相変わらずイチャイチャするカナとパトラがいた。黒子が自分にしてくるようなイチャイチャぶりである。これがクラスメイトが言っていた百合というものなのだろうか。別に人の性癖にとやかく言う気は更々ないが、他人の目の前で居心地が悪くなるほどイチャイチャするのはやめて欲しいものだ。前に、知り合いの1人が「男の人は男の人同士で、女の人は女の人同士で恋愛すべき」とか言っていたが友人の行く末が危ぶまれるものだ。
「──あまり驚いてないようね」
「え?…ええ、まぁね」
何故ここまで落ち着いてられるのか。考えてみれば学園都市に何か落ちてくるなど残念ながら「割とある」ことなのである。
……前には学園都市に落ちてくるミサイルや宇宙エレベーターを撃墜したり、パージしたりしたこともあるし。
更にこの前は自分がシャトルに乗せられて、そのシャトルが危うく学園都市に墜落しそうになったのだ。学園都市にて何か落ちてくるというのは日常茶飯事ではないにせよ、かなり高確率で起こりうることなのだ。
だから御坂はこう言った。
「何かが落ちてくるって、慣れてるし」
「…………お主も中々ハードな日々を過ごしているようぢゃな」
い
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