第一七話「世界の核」
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た。が、にしたって一つの世界に異能の中心が集まりすぎじゃないか?精霊、武偵、超能力者、魔術師……お前らも含めて、な。
そしてお前らに知人同士が同じ世界に集まりという理論は効かない。何せお前らが学園都市に来るまで、私たちはお前達フラクシナスのことも、五河士道たちのことも、桐ヶ谷和人たちのことも会ったこともないし知ってもいなかったのだからな」
「……それも考えてみたら確かになのよな」
この世界には確かに学園都市や必要悪の教会のような上条やインデックスゆかりの組織だけではなく、ラタトスク機関やDEM社といった異能関係の国家規模の組織が集中している。そこはオティヌスの言う通り不自然だが
「それになんだって上条さんの右手が関係あるんですかい?」
「言っただろう?お前の右手は世界の基準点たりうると。
世界の形を歪める魔術だ。それがお前の右手によって歪められない世界が一つ出来上がった。大方、そこに消される運命だった様々な異能が逃げ場として駆け込んだ、というところだな。
いくらこの実験の主導者が巨大でも、世界の核までは歪められない。いくら異能とはいえ世界の抑止力たる幻想殺しを消すことはできないからな」
「……核?世界の核って、何?」
??
やはり鋭いところを突いてくる娘だな、とオティヌスは思った。
彼女の中にある10万3千冊は使い方によっては魔神に至ることすら可能な代物だ。その豊富な知識が、今の単語に反応を示したのだろう。
さて、とどう説明するか少し思案するオティヌス。
言葉をまとめた彼女は
「私が世界を何度も塗り替えたことがあるというのは知っているな」
「はい。……まぁ全く理解できませんけど」
アスナが言うように、オティヌスが世界のフィルターを弄り、世界を作り変えたことについては説明がなされていた。彼女の正体とともに。
が、スケールが大きすぎる話に士道やキリトなど、大半は理解が追いつかないのが現状だ。
「そうだ。私は何度か世界を作り変えたことがあった。……その際気づいたことだが、世界には核のようなものがあるのだ。私の能力でも不可侵領域な、この世界の素となるような、な」
「……それはどういうものなんだ?」
「例えばだ桐ヶ谷。世界にとって変わっていけないものとはなんだと思う?」
「え?」
逆に質問され、困惑するキリト。思案し、考えつく限りで、一つの答えを出す。
「……人間とか?」
「中々察しがいいな。確かに、人間の存在というものは魔神の力を持ってしても、有る無しが左右できるものではない。
これと同じように、世界を塗り替えることができても、絶対に変えることのできない事象がいくつかある。
この世界に宇宙があり、そ
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