第一七話「世界の核」
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する。
「……お前今何か失礼なこと考えなかったか?」
……気のせいだ、と伝えておく。
「…………まあいい。さて、説明だったな。『平均化』の魔術の効果内容について大方の理解はできただろう」
「その世界の異能を、異能がない世界と融合させることで、消してしまうってことですよねー?」
「誘宵の言っている通りだ。本来ならば『魔術』『超能力』『精霊』『超能力』……もしかすると、『VRMMO』という物も消されていた可能性があっただろう」
「えっ」
意外そうな顔をするキリトに、オティヌスは告げる。
「異能というのは何も超常的なことばかりではない。学園都市の超能力は、あくまで科学的な技術で脳開発することによって得られるものだからな。
考えてみれば学園都市と外部との技術差は数十年以上あったはずだが、それにしてはVRMMOやこの艦フラクシナスと比べれば技術のレベル差がそうそう無いように思える」
「……考えてみりゃそうだにゃー」
確かに学園都市外の技術では学園都市では大国でも対抗できないのは、あの第三次世界大戦で立証済みだ。だが、このフラクシナスを見るととてもそうとは思えなくなる。VRMMOも、学園都市では確実に技術的に可能なはずだが、学園都市製のVRMMOというものは聞いたことがない。
「何故こんな単純なことに気づかなかったのだろうな……」
「もしかすると、認識阻害の魔術にでもかけられているのかもしれませんね」
「それはありえるな」
ステイルと神裂、2人の言葉に頭の上のオティヌスはうなづいていた。
「何せ、今回この魔術を使用したやつは相当な実力者だ。世界を歪めるような大規模魔術を、もしかしたらほぼリスク無しでこなしたのだからな。まぁ、その実験もこいつの所為で失敗したようだが」
見下しはせず、されど目線を下にしてこちらを見た後、オティヌスはさて、と言葉を続けた。
「『平均化』の魔術が異能を消す魔術だということは理解できたと思う。そして、こいつの右手には」
「幻想殺しだっけか?手に触れたあらゆる異能を消せるって、まぁなんかゲームに出てきそうな能力だよなー」
クラインの言葉に苦笑いするしかない。まぁ、効果は右手しか存在しないし、先ほどのようにデメリットも多数存在するが。
「そうだ。正確には『世界の基準点』というべきだろうか……。
ともかくだ。恐らく『平均化』の魔術は発動したものの、こいつの右手が魔術を打ち消したのだろう。私が世界をいじくり回した時にこいつだけが無事だったのと同じ理屈だ。
そして、それならばここまで同じ世界に異能を象徴するような人物や物が集まったのも分かる」
「……どういうことよ」
「先ほど、確かに知人同士が一つの世界に纏まるというのは聞い
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