第三十二話
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禍々しさがましたソイツは紅い目で俺達を睨み付けた。
「来る」
GRAAAAAAAAA
遠吠えと共にその体から溢れだす濃密な魔力。
体の周りに幾つもの魔力スフィアが形成されてその一つ一つから発射される魔力弾。
バリアジャケットを展開する隙が無い。
それでも何とか迫り来る魔力弾を避けつつ、起動したソルを片手に反撃に移る。
『ディバインバスター』
「ディバイーーーンバスターーー」
俺の撃った砲撃は直撃コースでイタチもどきに迫る。
直撃する一瞬前に砲撃をやめてその体を包むように障壁でガードされた。
「ディバイーーーンバスターーーーー」
ここぞとばかりになのはも起動したレイジングハートで砲撃をぶっ放す。
「ディバイーンバスターー」
次いでソラの砲撃。
「チェーンバインド」
俺は開いた穴から忍び込ませるようにして相手を拘束する。
ひゅん ひゅん
辺りの魔力がなのはの掲げたレイジングハートの刃先に集うように収束する。
『スターライトブレイカー』
「スターーライトーーーー」
GRuuuuuuuuuuuuGAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
一際激しく鳴いたかと思うと俺のバインドを引きちぎり、その体から何の嗜好性も持たない純粋な魔力を放出させる。
それは一瞬で半円状に広がって行き、俺達を弾き飛ばした。
「ぐあっ」
「きゃああああああぁぁぁぁぁぁ」
「くうぅぅっ」
飛ばされた俺達は衝撃をどうにか受け流せる位置でどうにか堪える。
バリンっと音がして俺が張った結界が解除される。
粉塵が収まると其処に奴の姿は無かった。
直ぐに円を広げて索敵してみたけれど見当たらず。
探知魔法も効果なし。
「また逃がした」
「まずいね、あいつ強くなってる」
「ああ」
「お兄ちゃん大丈夫だった?」
隣に飛んできたソラとそんな会話をしていると、なのはも合流したようだ。
「大丈夫。むしろなのはは平気か?」
「大丈夫。ちょっと疲れちゃったけれど、怪我はしてないよ」
お互いの無事を確認してさて、一旦家に帰ろうかと言うときに又しても会話に混ざってくる黒い奴。
「悪いんだが、君たちは管理世界の関係者かい?詳しい事情が聞きたいのだが」
理由はどうあれ、魔法技術の無いこの地球で彼らの目の前でデバイスを起動してしまったからなぁ。
ポワンっと何も無い空間にいきなりモニター画面が開き、緑色の髪をポニーテールで纏めている女性が映る。
『クロノ執務官。詳しい話はアースラで聞きましょう。案内してくれるかしら』
「艦長…分りました。案内するから着いてきて欲しい
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