二回戦 立ちはだかる脅威 前編
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聖鳳学園の試合はただ一言で言えば、快勝だった。ユウが一人で突っ込んで、他の二人ほとんど何もしていなかった。つまり、ユウだけで一回戦を勝ち上がったというわけだ。
「やっぱり化け物並の強さだなおい…」
「化け物とは失礼な事言うわねヒロヤ。あれでもちゃんと女の子なのよ? 」
「あれってのも酷いような気がするよシノさん」
そんな事を言い合いながらも他の試合にも目を配っており、バトルロワイアルで戦ったニシヤマ・シライ・ミズノも勝ち上がっており、ガンプラ学園のイガラシも、一人だけで突っ込んで勝ち上がってきた。そしてもう一人。あの時トウイが秒殺された相手も…。
「───! 」
「落ち着けトウイ。今は堪えろ」
「わかってるよ」
そうは言ってくるも、やはり声には怒気が混じっていた。あの時のストライクは、今も相手を痛めつけながら戦っているのだから。
「にしても他の二人は、あの行為に対して何も思わないのかしら?見た感じだと、顔には嫌だというよりも、むしろ認めているようにさえ見えるわね」
「だとしたら、最悪のチームだな」
そうして一回戦は全て終了し、宿舎に戻ろうとすると、トウイが宿舎とは逆の方向に走っていた。
「おい!どこ行くつもりだー!? 」
「野暮用を済ませに行ってまいりまーす! 」
「なんじゃそりゃ」
まあ野暮用ならすぐに戻ってくるだろうと思い、そのまま俺とシノだけで宿舎に戻った。
ーーー−−
「え〜と。どこにいったっけなぁ? 」
ヒロヤ君達と離れた後、すぐにある人を追うために走った。まあ見失ったというのは伏せとくけど、勘でなんとかなるよね?
そのまま周囲を見渡しながら走っていると、目的の人物が自販機の前にいた。
「は、発見………てかなんで僕は走ってるんだろう……」
走りから歩きへと移行し、ゆっくりと目的の人物のところに行った。
「ん?…………っ! 」
「ようやく見つけた…ゲホッゲホッ!む、むせた! 」
気づいたのか、その目的の人物………合宿の時に戦った人は、缶ジュースを口に入れようとしていたところで止めた。フードを被っていてよくわからないが、間違いない。
「……何の用だ? 」
「聞きたいことがあってね。いいかな? 」
「言うだけなら個人の自由だろ」
「じゃあ直球に聞かせてもらうけど、君は誰なの?あの時………合宿の時に、僕の名前を聞いて驚いていたけど。君はどうしてそこまで僕を嫌悪してくるの? 」
「………やっぱり覚えてねえのか。なら教えてやるよ」
すると、左手でフードを下ろした。
「……ユウキ君? 」
「ようやくわかったか。まあ小学生の頃に転校したし、覚
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