第二十五話
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いなことに、日本刀《銀ノ月》は耐久力を上げている。
我が愛刀なら大丈夫だと信じ、大質量のマッシブェイト・ゴーレムのパンチを、日本刀《銀ノ月》で防ぐ。
……よし!
大分押されたが、日本刀《銀ノ月》の刀身に歪みも無く受け止められたことを確認する。
流石にダメージ0とはいかなかったが、このまま反撃に入る。
――が、甘かった。
俺が日本刀《銀ノ月》でパンチを防いだ隙を突き、マッシブェイト・ゴーレムはもう一方の腕についている剣――対象を失神させる剣を放ってきていた。
それになんとか気づいた俺は、急いで態勢を立て直し、日本刀《銀ノ月》で弾こうとするものの……やはり隙は大きく、失神させる剣が俺の肩を穿つ。
すぐさま弾いたが、少しでも当たったらダメなのか、意識が朦朧としていく。
……ならば、朦朧としていない意識を、全て目の前のマッシブェイト・ゴーレムに注げば良い話……!
「……《縮地》!」
連続使用回数五回のうち、四回目の《縮地》。
だが、そんなことは関係はない……なぜなら、次の攻撃で終わらせるからだ。
《縮地》のスピードで俺はマッシブェイト・ゴーレムの腕の上を走り抜け、そのまま頭の部分まで到達する。
そのまま、先程のように首をたたっ斬ってやりたいものだが、ここは我慢してマッシブェイト・ゴーレムの頭を踏み台に、天井へとジャンプする。
この部屋の天井は高いが、マッシブェイト・ゴーレムの頭を踏み台にすれば天井までは届く。
そして、天井スレスレで一回転をし、天井に足をつける。
「斬撃術《弓張月》!」
かけ声と共に日本刀《銀ノ月》を抜き放ち、身体が重力に従うと共に、天井を大きく蹴った。
マッシブェイト・ゴーレムの伸ばしてきた手が掠めるが、気にせず本体に向かい、その脳天を斬りつける。
高高度からの、重力と天井を蹴った加速を追加した斬撃。その威力は、まさに――
「一刀両断、ってな」
マッシブェイト・ゴーレムを頭から身体まで一刀両断し、日本刀《銀ノ月》をしまいつつきちんと着地する。
そして俺が着地したと同時に、マッシブェイト・ゴーレムの身体はポリゴン片となっていき、今度こそ爆散していった。
「ってて……」
流石に天井が高すぎたようで、きちんと着地したのだが足がヒリヒリと痛む。
そして、先程受けた失神させる剣を受けた影響で、未だに意識は朦朧気味だ。
「もう復活しないだろうな……」
意識をいくつか回復させようと、頭を振りながらマッシブェイト・ゴーレムの爆心地を見てみる。
爆散した跡地の中心部には、光り輝くインゴットが浮かんでいた。
「これでナイスな展開、じゃないか」
ありがたくインゴットをアイテムストレージに入れ、扉付近で倒れているリズに近づく。
「さて……帰ろうぜ」
未だに応答はなかったが、リズを背中におぶりながら…
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