world war7−『三柱の王』−
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込む。
「……ふう、遅いですよ《主》さん。天冠さん」
「ごめんよ。でもキミはまだ本気出してないだろう?」
「あんまり出したく無いんですよ。下手すれば物語に支障をきたしかねません」
「今まさにその『物語』に支障が出かかってるんだけどね」
苦笑混じりに話す《主》。だがその瞳からは殺意が常に溢れ出している。
−−その矛先は、勿論『 』。
−−と、そこで。
「……ましろさん、準備は出来ましたでしょうか?」
「はい!十分ですッ!」
『 』の視線からは、天冠の影に隠れていた台座に、ましろが辿り着いていた。
そして、その手に持つは−−
「……『歯車』ッ!」
初めに反応したのは、『 』だった。
爆発音と共に、その影は光を上回る速度でましろへと迫る。
−−だが。
「何処へ行こうって、言うんだい?」
純白神が、それを許さない。
「−−行かせません」
刀神が、それを許さない。
「まあ焦らないで下さいな」
夢の主が、それを許さない。
「−−ッ!退けッ!」
『 』は抗う。
『歯車』は渡さない。
其れだけを願い。
力を、解放する。
「−−『物語ノ始マリ始マリ』ッ!」
これまでとは比べ物にならない、膨大な闇。
それは《主》の結界を抜け、天冠の剣閃を潜り抜け、ソーニャの夢を貫いて−−
ましろへと、迫る。
同時に、ましろは呑み込む。
『歯車』に−−否、『歯車』だった光の束に、口付けをする。
同時に、魂の最奥に、光が差し込む。
その深層心理。その眠り続ける筈だった力。ましろ自身の、才能。
−−それは、『歯車』の干渉によって__
引き出される。
ドクンッ
−−眠れる異能は、その姿を表す。
世界転生まで、あと40時間。
《滅びの依り代》の完成まで、あと38時間。
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