world war7−『三柱の王』−
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転しただけだ。
つまり、それが表す事は−−
「ホロウッ??」
ホロウの上半身は、虚しく宙を舞った。
アッシュの悲痛な叫び。
目を見開くダーク。
苦々しい顔をするソーニャ。
無感情な『 』。
惚けたような顔をした、ホロウ。
「……ッ!貴方はァッ??」
「ッ!」
ソーニャの全力の一撃。夢の力が形となり、『 』の刀へと叩きつけられる。
その一撃は、さしもの『 』でも抑えられず、空間の端へと吹き飛ばされた。
「アッシュさん!ダークさん!数秒で構いません!『 』を抑えて下さい!」
言って飛び退くソーニャ。いつの間にか、その着地地点にはホロウの上半身と下半身が並べられている。
アッシュの持つ治癒魔法にも限度はある。威力では無いから、グラン=ロッドでは効果を高められないのだ。
加えてその治癒能力もそこまで高くはない。すぐに治癒できるのは、精々深めの切り傷程度だ。
だが、ソーニャの力ならば関係無い。
「分かりました!ホロウをお願いしますっ!」
「……ッ!来ますよ!アッシュ姉!」
蠢きだす闇。溢れ出す死。
そして、飛び出してくる滅び。
神瞳が効果を及ぼせない事は確かめた。
−−なら、これだ。
「−−【因子変換】」
以前《主》が《白亜宮》へと招いた少年。その少年の異能を『魔法』にする。
完全に、とはいかないものの、一部だけ再現する事ができた異能。
−−その異能の効果は。
−−あらゆるモノを、嘘に変える。
「−−『偽映の帝』」
アッシュへと飛び出した闇が、嘘へと書き換えられる。
その形は透き通り、アッシュに当たる前に虚空へと溶けた。
「−−『嘘の王』」
他の者の思考を書き換える力。自らの命令を他の者の思考の根源へと植え付ける力。
「『平伏しなさい』」
嘘を埋め込む絶対の命令が、『 』の思考を書き換えんと放たれる。
「小賢しいッ!」
バチッ!という電撃めいた炸裂音が響き、その異能は弾かれる。
しかし、一瞬だけ動きを止めた。
「『立ち止まりなさい』ッ!」
「しつこいぞ!」
再び電撃音が放たれ、異能は弾かれる。だが、やはり動きは止まる。
−−これだ。
−−これで凌げる。
そう思い、次の命令を紡ごうとする。
バクンッ!
「……あ……」
闇が。
アッシュの左半身を、喰らった。
「うあああああっっっっ??」
アッシュの異能と、自ら自体の強さ故、感じた事もなかった激痛。
熱い。熱い。痛い。熱い。痛い。痛い痛い熱い痛い痛いいたいあついいたいイタイイタイイタイアツイ−−
「アッシュ姉
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